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エトベシュ Eötvös József

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

エトベシュ
Eötvös József

[生]1813.9.3. ブダ
[没]1871.2.2. ペスト
ハンガリーの作家,教育家,政治家。貴族 (男爵) の出身。ペスト大学在学中 (1826~31) に自由主義思想の洗礼を受け,イギリス,フランス留学 (36~41) において博愛思想,ロマン主義,ユートピア社会主義の影響を受けた。 1839年から社会的貧困,封建主義批判の小説を発表。 48年のバチャーニュ内閣の教育相として国民の教育水準の向上に努力したが,コシュートと対立して辞任,ミュンヘンに亡命。 19世紀思想に関する大著を発表 (51~54) ,ナポレオン3世,オーストリア絶対主義を批判した。ハンガリー科学アカデミーの改組,拡充に尽力。 67年再度教育相に任命された。代表作『村の公証人』A falu jegyzöje (45) 。ほかに評論『改革』 Reform (46) 。

エトベシュ
Eötvös Lóránt, Baron von

[生]1848.7.27. ブダペスト
[没]1919.4.8. ブダペスト
ハンガリーの物理学者。詩人で作家のエトベシュ・ヨージェフの子。ハイデルベルク大学に学び,1870年学位取得。ブダペスト大学講師 (1871) を経て,同大学理論物理学教授 (72) ,のち実験物理学教授 (78) 。 94~95年にかけて教育相もつとめた。毛管現象の研究から,表面張力と温度の関係を明らかにするとともに,分子表面張力の概念を導入。また重力場,磁場の研究に従事し,高精密なねじり秤を用いて,慣性質量と重力質量が高い精度で等しいことを実験的に証明した。

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百科事典マイペディアの解説

エトベシュ

ハンガリーの物理学者。作家で政治家のエトベシュ・ヨージェフ〔1813-1871〕の子。1873年ブダペスト大学教授。液体の表面張力と温度の関係を示すエトベシュの法則を発見(1886年),ねじればかりによる重力偏差計を発明して重力質量と慣性質量(質量)が比例することを確かめ(1897年),一般相対性理論の実験的根拠の一つとなった。
→関連項目質量保存の法則等価原理

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世界大百科事典 第2版の解説

エトベシュ【Eötvös József】

1813‐71
ハンガリーの作家,政治家,男爵。1830年代から自由主義的民族主義者として活躍。48年革命前にはコッシュートより穏健な立場の〈中央集権派〉を率いて政府に反対した。革命期の初代責任内閣の宗教・教育相。対オーストリア独立戦争開始後亡命。51年に帰国し,61年以後デアークの対オーストリア妥協路線を支持した。67年のアウスグライヒ(妥協)後のアンドラーシ内閣において再び宗教・教育相。自由主義的諸法律の立法化に大きな役割をはたし,特に普通教育法,国内民族法,ユダヤ人の同権に関する法の制定に貢献。

エトベシュ【Eötvös Rolánd】

1848‐1919
ハンガリーの物理学者。17世紀以来の男爵家に生まれ,初めブダペスト大学で法学を学んだが,数学,物理学に興味をもち,ハイデルベルクとケーニヒスベルクの大学でG.R.キルヒホフ,H.L.F.vonヘルムホルツ,F.E.ノイマンたちに学んだ。帰国してブダペスト大学に勤め,1872年に理論物理学の教授,78年に実験物理学教授のポストを得た。ノイマンのもとでくふうした表面張力を測定する光学的な方法で,液体の表面張力と温度の関係を表す重要な法則を見いだした(1876‐86)。

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世界大百科事典内のエトベシュの言及

【質量】より

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