エピタキシー(英語表記)epitaxy

翻訳|epitaxy

百科事典マイペディアの解説

エピタキシー

一定の結晶面上に,別種(または同種)の単結晶が結晶方位を揃えて成長していく現象。あるいは,半導体結晶基板上などに,そうした単結晶薄膜を成長させる技術をいう。方解石上に成長した水晶など天然の鉱物でも数多く見られるが,半導体などの材料技術として,特に半導体間の接合,金属と半導体間の接合などを形成するのに重要。結晶成長を液相で行わせるか気相で行わせるかによって,液相エピタキシー,気相エピタキシーなどと呼ばれる。また,近年は高真空中に原子や分子を飛ばせて蒸着させる技術が著しく発展し,分子線として材料物質を供給する分子線エピタキシーや,一原子層ずつ結晶成長を制御する原子層エピタキシーの技術も開発されている。
→関連項目ナノテクノロジー

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岩石学辞典の解説

エピタキシー

一つの結晶が,他の結晶の表面上にある定まった方位関係をとって成長する状態.結晶構造と格子面間隔の似た結晶の間に起こりやすく,通常下地の結晶面と構造的によく符号する結晶面の層が育てられていく[長倉ほか : 1998].ギリシャ語epiは上,taxisは規則的な配列の意味.

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世界大百科事典 第2版の解説

エピタキシー【epitaxy】

ギリシア語に由来する結晶学用語で,〈規則的に重なる〉の意。訳語として配向重複成長をあてる。ある結晶の上に他の結晶が成長する場合に,二つの結晶の結晶軸がほぼ合致して成長していることをいい,このような結晶成長をエピタキシャル結晶成長と呼ぶ。エピタキシャル結晶成長をするためには,二つの結晶の接合する面において,2結晶の相互に一致する方向の許容併進周期差が最大で15%程度である必要がある。接合する面の対称性が一致する分子結晶では,併進周期差が20%を超える場合がある。

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大辞林 第三版の解説

エピタキシー【epitaxy】

真空中で単結晶の上に蒸着膜を成長させると、単結晶状の薄膜が生じる現象。半導体製造では比抵抗の小さい基板の上に高抵抗の結晶膜をつくり、ダイオード・トランジスタの製作に利用される。エピタキシー成長。

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