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カゲロウ

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百科事典マイペディアの解説

カゲロウ

カゲロウ目に属する昆虫の総称。小型種ばかりで,体長15mmを超す種類は少ない。体は軟弱で,翅は普通無色透明。後翅は著しく小さい。幼虫は水底の泥や岩の上で生活し,鰓(えら)で呼吸する。

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世界大百科事典 第2版の解説

カゲロウ

カゲロウ目Ephemeropteraに属する昆虫の総称(イラスト)。モンカゲロウ,ヒラタカゲロウなど数科に分類され,多くの種類がある。しかし古くはトンボ類の古名で,著名な《蜻蛉日記》などでも知られる。蜉蝣の漢字を当てられることが多いが誤用で,中国で古く出版された《本草綱目》などを見ると,蜉蝣は糞虫のマグソコガネ類を指すもののようである。 昆虫類には,クサカゲロウウスバカゲロウなどカゲロウと名がついた昆虫群もあるが,これらは脈翅目に属し,まったく異なった分類群である。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

カゲロウ
かげろう / 蜉蝣
mayflies

昆虫綱カゲロウ目Ephemeropteraの昆虫の総称。蜉蝣(ふゆう)類(目)ともいう。成虫は繊細な体をしており、きわめて短命である。また幼虫はカワゲラ類、トビケラ類とともに水生昆虫の代表である。
 成虫の体は細長い円筒形で、複眼は上下2部に分かれているものが多く、また雄の複眼は、雌より大きい。単眼は3個、触角は短くて目だたない。口器は退化しており、食物をとらない。肢(あし)は細く、雄の前肢(ぜんし)の脛節(けいせつ)(ふせつ)は雌に比べて著しく長い。はねは2対(まれに1対)あって薄膜状、また透明で、光を受けると輝く。翅脈(しみゃく)は、膜面に対して上に突出している脈と、下に突出する脈とが交互に並ぶ。静止時には、はねを左右あわせて背上に立てる。腹端には2、3本の長い尾をもつ。雄の第9腹節の後端には1対の把握器があり、その中間に交尾器があることで雌と区別される。一方、幼虫はとくに若虫(わかむし)とよばれ、河川の渓流あるいは湖沼に生活する。流水性のものには背腹に平たい体つきのものが多く、静水性のものでは紡錘形になったものが多い。幼虫の大きな特徴は、腹部背面の両側にさまざまな形をした数対の気管えらをもつことと、口器がよく発達していることである。幼虫は成熟すると、水面または水辺で羽化して亜成虫となり、さらにもう1回脱皮して成虫となる。亜成虫という形質は、ほかの昆虫類にはみられず、カゲロウ目に固有のもので、成虫とよく似た形態をもつが、性的には未熟で、飛ぶ力も弱い。また、成虫よりもやや大きく、灰色がかっており、肢や尾は太くて短く、はねは不透明である。
 成虫の雄は、羽化ののちに群れをなし、水面上で上下飛行運動を繰り返す。やがて雌個体がこの群れの中に突入して交尾し、交尾後ただちに水中に産卵する。幼虫期間は平均1年、長いもので3年を経過するが、亜成虫の時期はおよそ1日ぐらいのもので、成虫も1日程度、短い種で4~5時間しか生存できない。このように成虫期間の短いことから、はかないもののたとえに用いられ、分類階級の目の名称もギリシア語のephmeros(わずか1日の命の意)に由来する。また、カゲロウの名は、成虫になってから飛び交うさまを陽炎(かげろう)になぞらえたもので、英語のmayflyは5~6月に羽化するものが多いところから出た。カゲロウ類の種数は、世界で2000種以上が知られており、日本にはフタオカゲロウ科Siphronuridae、コカゲロウ科Baetidae、ヒラタカゲロウ科Heptageniidae、ヒトリガカゲロウ科Oligoneuriidae、トビイロカゲロウ科Leptophlebiidae、マダラカゲロウ科Ephemerellidae、カワカゲロウ科Potamanthidae、モンカゲロウ科Ephemeridaeなど、10科21属60種以上が知られている。[山崎柄根]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
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