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カナカ(英語表記)Kanaka

翻訳|Kanaka

百科事典マイペディアの解説

カナカ

ハワイ語で〈人〉の意。先住民をさす蔑称として植民者により太平洋各地で用いられた。マリアナ諸島の混血化・西洋化した住民がチャモロと呼ばれたのに対して,カロリン諸島の住民はカナカと呼ばれた。ニューカレドニア諸島の先住民は,文化的には多様性をもちながら,総称としてカナカのフランス語カナクがあてはめられた結果,今日ではそれが先住民全体をさす語として用いられ,蔑称ではなくなってしまっている。いずれの用法も,人種的・文化的に特定の形態をさす用語ではない。

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大辞林 第三版の解説

カナカ【Kanaka】

〔ポリネシア系言語で「人」の意〕
太平洋諸島の住民に対する蔑称。ただし、ニューカレドニアでは民族運動の展開の中で肯定的な意味で用いられている。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

カナカ
かなか
Kanaka

初めはハワイに住むポリネシア系の先住民をさす名称であったが、のちに広義に南洋の島々の人々、おもにミクロネシアの住民をさす俗称として使用された。ミクロネシアでは、スペイン人と混血して早くからキリスト教化した北部マリアナ諸島に居住する人々をチャモロ、それ以外の南部の島々に分布する人々をカナカという。現在チャモロとカナカを合わせてミクロネシア人とよんでいる。両者を通じて、ミクロネシア文化には、ポリネシア文化との類似が少なくない。
 言語は、東南アジアを原郷とするオーストロネシア語族に属す。人種的にはモンゴロイド人種に属する。ヨーロッパ人と接触する以前は、新石器文化の段階の農耕民で、ヤムイモ、タロイモなどの根茎作物の栽培と、バナナ、パンノキ、ココヤシなどの果樹の利用を主とする生計を維持していた。ミクロネシアの西部では土器が知られていたが、中部および東部での料理法は、地炉で焼いた石の上で蒸し焼きにするもので、ウムの名で知られている。彼らは本来海の民であり、漁労は農耕に劣らず重要な生業であり、優れた航海術をもつ。なお、カナカということばは、俗称とされてあまり使用されなくなりつつあるが、民族のアイデンティティの標語として採用されることもあり、たとえばニューカレドニア独立を主張する団体は「カナック」と称している。[牛島 巖]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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