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カラクム砂漠 カラクムさばくpeski Karakumy

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

カラクム砂漠
カラクムさばく
peski Karakumy

トルクメニスタンにある砂漠で,同国の大半を占める。カラクムはチュルク語系言語で「黒い砂」の意。面積約 35万km2。南東はカラビリ高地,南西はコペトダグ山脈,北西はウスチュルト高原に囲まれ,北東はアムダリアを挟んでクイズイルクム砂漠に続く。新第三紀の海成層,古アムダリアの河成層,古三角州物質などからなり,粘土地帯も多い。顕著な大陸性気候で,平均気温は1月-5~3℃,7月 28~34℃。年降水量は 60~150mmで,おもに秋と春に降る。春はバルハン(砂丘)のないところが全体に一時的な草地に覆われるほか,各種の植生が見られ,年間を通じてヒツジラクダ,ヤギなどの放牧に利用される。南部のテジェン川ムルガブ川流域では灌漑農業が行なわれ,1962年に砂漠南縁に沿ってカラクム運河が開通してからは灌漑面積が大幅に増えた。また石油,天然ガスマグネシウム,石炭,岩塩などの資源が豊富で,その開発が進められている。

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デジタル大辞泉の解説

カラクム‐さばく【カラクム砂漠】

《Karakumïは、黒い砂の意》トルクメニスタンの大部分を占める砂漠。豊富な地下水とアムダリアからの運河による灌漑により、放牧や綿花栽培が行われる

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世界大百科事典 第2版の解説

カラクムさばく【カラクム砂漠 Karakumy】

中央アジア,カスピ海の東,アラル海やアム・ダリヤの南,トルクメニスタン共和国の大部分を占める砂漠。面積約30万km2。カラクムとはトルコ語で〈黒い砂〉の意。草が疎生する高さ3~30m,北部で40~60mの砂丘がひろがり,一部に粘土層の地域もみられる。月平均気温は1月-5~3℃,7月28~32℃。年降水量60~150mm。古くキャラバンルートがあったが,今日では南部に綿花や牧畜の農場があり,また,西部や北部に油田,ガス田がある。

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大辞林 第三版の解説

カラクムさばく【カラクム砂漠】

〔Karakumy〕 トルクメニスタンにある砂漠。面積約30万平方キロメートル。地下水が豊富で放牧が盛ん。硫黄・天然ガスを埋蔵。 〔カラクムはトルコ語で、「黒い砂」の意〕

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

カラクム砂漠
からくむさばく
Каракумы Karakum

トルクメニスタンにある大砂漠。西から南にかけてはコペトダーク山地とカラビリ高地に、東はアムダリヤに、西は古ウズボイ川によって境される。面積約35万平方キロメートル。「カラクム」はトルコ語で「黒い砂」の意。地表面の5~10%はサクサウール(アカザ科)、スゲ、ヨモギ類がまばらに茂り、ほかは砂丘、飛砂、板状の堅い粘土層で覆われる。極端な大陸性気候で、年降水量は60~150ミリメートル、その70%が1~4月に降る。7月の平均気温は28~34℃、日較差は最高50℃、地表面では80℃に上ることもある。1月の平均気温は南部で3℃、北部で零下5℃、ときに零下20℃にもなり、雪が降る。人口はアムダリヤや南部のテジェン川ムルガブ川などの河川に沿ったオアシスに集中している。薄い塩分を含んだ豊富な地下水が、6000個以上の井戸でくみ上げられ、放牧に利用される。家畜飼養農場、ラクダ種畜場、畜産農場が数多くつくられている。砂漠中央部のセールヌイ・ザボードでは硫黄(いおう)が採掘され、また砂漠北半部のザウングスキー・カラクムには天然ガスが埋蔵されている。キャラバン・ルート(隊商路)が砂漠を南北に縦断し、また南縁には鉄道が通じて物資輸送の動脈となっている。砂漠の南部に灌漑(かんがい)の目的で、カラクム運河が開かれた。また、砂漠の北西端、ウスチュルト台地との間にあった盆地にアムダリヤからの導水によって湖が生じた。[小宮山武治]

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