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イギリス,ウェールズ地方の山地の総称名。カンブリアはウェールズの古称。北部・中部のスノードニア山脈,バーウィン山脈などは下部古生層の砂岩,粘板岩からなり,カレドニア造山運動で褶曲山地となった。これに対してブレコン・ビーコン山地を中心とする南部は,古生代後期の旧赤色砂岩が主体で,アルモリカン造山運動の影響を受け,石炭,鉄を埋蔵している。現在はいずれも高度300~800mの隆起準平原となっているが,最高峰のスノードン山(1085m)をはじめ,残丘が各所に突出する。高原にはカール,U字谷などの氷河地形が刻まれ,牧羊・牧牛地帯となっている。古生代の最初のカンブリア紀の名称はこの山地名に由来する。
執筆者:長谷川 孝治
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
イギリス、イングランド北西部、湖水地方中央部に南北に連なる山地。古生層に花崗(かこう)岩類が貫入してドーム状に隆起した山地で、第四紀に入り氷食を受け、中央部から放射状に配列するU字谷群が形成された。氷河消失後、U字谷の多くは氷食湖となって多くの湖が出現し、湖水地方(レーク・ディストリクト)の名でよばれ、イングランドにおけるもっとも美しい山地である。最高峰はイングランド最高のスコーフェル・パイク(978メートル)で、最大の湖はウィンダミア湖である。北西部は石炭資源に恵まれ、カンバーランド炭田がある。
[小池一之]
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…(5)ミッドランド高地 セバーン川,トレント川水系によって浸食される丘陵地帯で,三畳紀の砂岩が中心。(6)ウェールズ山地 中部・北部を占めるカンブリア山地は古生代前期の堆積岩からなり,カレドニア造山運動による褶曲の影響を受けているが,南部はアルモリカ造山運動によって形成された東西の走行をもつ変成岩の山地である。(7)南西イングランド高地 デボン紀のケツ岩,砂岩から構成される波浪状高原が主であるが,南部にはアルモリカ造山運動による褶曲で生まれた花コウ岩山地もある。…
※「カンブリア山地」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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