カンポ

デジタル大辞泉 「カンポ」の意味・読み・例文・類語

カンポ(〈ポルトガル〉Campo)

ブラジル中部に広がるサバンナ草原地帯。カンポス

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普及版 字通 「カンポ」の読み・字形・画数・意味

】かん(くわん)ぽ

水辺の草の名。がまの類。魏・王粲〔従軍詩、五首、五〕は廣澤に(わた)り は長を夾(さしはさ)む 日夕凉風發し (へんぺん)として吾が舟を漂はす

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】かんぽ

水辺のあし草の類。〔説苑建本〕之れを譬ふれば汚池の如し。水潦(すいらう)焉(ここ)にぎ、之れに生ず。

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】かんぽ

おぎとがま。

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【莞】かんぽ

いとがま。

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改訂新版 世界大百科事典 「カンポ」の意味・わかりやすい解説

カンポ
campo[ポルトガル]

主としてブラジルの南部に分布する,イネ科草本を中心とした草原。この草原は,やせた土壌,割合に乾燥している地域に分布するもので,ときには小灌木や藪が,まばらに混在している地域もあり,このようなカンポをカンポ・スージョ(よごれたカンポ)と呼び,これに対し,小灌木などの混在しないカンポをカンポ・リンポ(きれいなカンポ)と呼ぶ。カンポは,三つの地域に分布する。第1は,リオ・グランデ・ド・スル州の大半で,年雨量が1500mm前後,年平均気温は18~20℃で乾季があり,土壌のやせた地域である。この地域では川ぞいの谷には樹木が見られるが,高原上は一面の草原で,ガウシャ草原とも呼ばれる。第2は標高1000~1500mの高原で土壌がやせて浅く,冷涼な地域である。ミナス・ジェライス州東部,南マト・グロッソ州などである。特に,南マト・グロッソのカンポは美しく,カンポス・デ・バカリアcampos de vacariaと呼ばれ,その名のように牧草地として利用されている。第3は,アマゾン川下流地域,マラジョー島の東半分,サン・ルイスを中心としたマラニョン州の海岸地域などである。これらの地域のカンポは,はっきりした乾季期があるため,堅く,ケイ酸質の多いイネ科植物が優占する草原となっている。
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百科事典マイペディア 「カンポ」の意味・わかりやすい解説

カンポ

主としてブラジル南部に広がる草原。やせた土壌と比較的乾燥した地域で,低木を交えたイネ科の草を主としたサバンナ地帯。リオ・グランデ・ド・スル州の大半,ミナス・ジェライス州東部や南マト・グロッソ州の高原のほか,アマゾン川下流地域や北部海岸地域にも分布する。
→関連項目サバンナブラジル高原マト・グロッソ[州]

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「カンポ」の意味・わかりやすい解説

カンポ
かんぽ
Campo

ブラジル中部のブラジル高原上に、約200万平方キロメートルの広さに分布するサバナ(カンポ・セラード)および草原(カンポ・ソンポ)をいい、これらが分布する地域名として用いられることもある。ブラジル北東部の半乾燥地域にみられる刺(とげ)のある低木林(カーチンガ)をカンポに含めることもある。カンポ・セラードはブラジル高原特有のサバナで、草原の中に幹や枝が曲がりくねった低木が散開した景観をなす。年降水量1000~1500ミリメートル、年間4~7か月の乾期がある地域に分布する。樹木の多くは乾期に落葉するが常緑のものもある。草本は乾期に枯れ、野火が頻発する。

[松本栄次]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カンポ」の意味・わかりやすい解説

カンポ
campo

ブラジルに発達する,樹木を伴う草原。年降水量 1000~1700mmぐらい。単子葉草本の葉は狭く硬く,双子葉草本の葉は小型で厚く,退化して茎に同化するもの,水分貯蔵に役立つ節をもつものもあり,耐乾性の強い構造を示す。熱帯地域にあって疎生する低木を伴うものはサバナの一種で,カンポ・セラド campo cerradoと呼ばれる。南部のパラナマツや広葉樹を伴うものはカンポ・スジョ campo sujo,木を伴わないものをカンポ・リンポ campo limpoという。

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世界大百科事典(旧版)内のカンポの言及

【ベネチア】より

…それらの間をリオrioと呼ばれる約150の運河が巡っており,島相互を結ぶ橋の数は400に及ぶ。モザイクの一片にあたる各島は,本来,教区(パロッキア)に相当し(近代を迎えるまでは約70の教区があった),教区教会堂と,方言でカンポcampoと呼ばれる広場をもち,住民にとっての生活共同体となっていた。 町の中心を逆S字形に大運河(カナル・グランデ)が貫き,中世からバロック時代にかけての華やかな貴族住宅や各国の商館の並ぶ幹線水路となっている。…

【ベネチア】より

…それらの間をリオrioと呼ばれる約150の運河が巡っており,島相互を結ぶ橋の数は400に及ぶ。モザイクの一片にあたる各島は,本来,教区(パロッキア)に相当し(近代を迎えるまでは約70の教区があった),教区教会堂と,方言でカンポcampoと呼ばれる広場をもち,住民にとっての生活共同体となっていた。 町の中心を逆S字形に大運河(カナル・グランデ)が貫き,中世からバロック時代にかけての華やかな貴族住宅や各国の商館の並ぶ幹線水路となっている。…

※「カンポ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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