南西太平洋,ソロモン諸島の火山島。1978年,イギリス保護領から独立した新興国〈ソロモン諸島〉の政治・経済の中心地。首都ホニアラが島の北岸中央にある。面積6475km2。人口は6万0275(1999)で,その4分の3近くが首都に集中する。島内人口のほとんどはメラネシア系住民であるが,ホニアラには周辺離島(オントン・ジャワ,シカイアナ,レンネル,ベロナなど)からのポリネシア人,ギルバート諸島からのミクロネシア人移住者が居住する。中国人,ヨーロッパ人,日本人も若干いる。原住民は,タロイモ,サツマイモ,ヤムイモなどを主食とする根栽農耕民で,母系制をとるところが多い。島の北岸は,かつて火入れによる開拓が行われたため,熱帯草原が開け,稲の栽培に利用されている。ホニアラ周辺は都市化の傾向が強く,コプラやココアのプランテーション,換金用農作物の栽培が行われる。南岸は,ウェザー・コーストと呼ばれ,山がちで雨量も北岸に比べ著しく多い。交通の不便さにもかかわらず,人口はホニアラを除いた北岸部に比べて多い。島の中央部は未開発の山地だが,若干の金,銅を産する。第2次大戦の激戦地の一つ。
執筆者:秋道 智弥
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南太平洋、メラネシア西部にあるソロモン諸島中最大の島。東西150キロメートル、南北48キロメートル、面積5668平方キロメートル。火山島で、マカラコンボウMakarakombou山(2447メートル)、ポポマニアスPopomanias山(2440メートル)がある。人口12万3000(2003推計)。北岸は肥沃(ひよく)で、ココナッツをはじめ、米、アブラヤシの栽培も行われている。中心地ホニアラはソロモン諸島の首都で、その東16キロメートルにはヘンダーソン空港があり、フィジー、パプア・ニューギニア、オーストラリアとの間に定期路線がある。第二次世界大戦では、日本・アメリカ両軍の間に激しい攻防戦が交わされ、これを境に日本軍は劣勢に回った。
[大島襄二]
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[自然,住民]
独立国としてのソロモン諸島は,地理上のソロモン諸島のうち,北部のブカ島とブーゲンビル島(いずれもパプア・ニューギニア領)を除いた島群で構成され,南緯5゜~12゜,東経155゜~170゜の海域に,ブーゲンビル島の南端からサンタ・クルーズ諸島まで,北西から南東方向に2列の島列をなす。ショアズール,サンタ・イサベル,ニュージョージア,ガダルカナル,マライタ,サン・クリストバルの主要6島をはじめ,山がちの火山島が多く,その他多くの小さな環礁,隆起サンゴ礁がある。最大の島はガダルカナル島。…
※「ガダルカナル島」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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