コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

キュリー‐ワイスの法則 Curie-Weiss law

2件 の用語解説(キュリー‐ワイスの法則の意味・用語解説を検索)

法則の辞典の解説

キュリー‐ワイスの法則【Curie-Weiss law】

強磁性体や反強磁性体磁気転移温度異常の領域における磁化率 χm は,絶対温度を T としたとき,次の式で表現される.

C はキュリー定数である.θ は強磁性体ではキュリー温度*に近い値となるが,反強磁性体では通常,負の値をとる.

なお,強誘電性結晶が常誘電性転移を行う場合,常誘電相の誘電率 ε の温度依存性は

の形となるが,これも同じようにキュリーワイスの法則呼ばれる

出典|朝倉書店
Copyright (C) 2009 Asakura Publishing Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

キュリー‐ワイスの法則
きゅりーわいすのほうそく

強磁性体の磁化率χのキュリー温度Tc以上における法則で、χ=c/(T-Θ)という形をしている。ここでcはキュリー‐ワイス定数とよばれる定数、Tは温度、Θは常磁性(漸近的)キュリー温度とよばれ、通常Tcよりすこし高い。この法則はP・E・ワイスによって最初に理論的に導かれたもので(1907、ワイスの分子場理論)、先にP・キュリーによって測定されたTc以上の磁化率の温度変化をよく説明できたので、キュリー‐ワイスの法則とよばれる。キュリー定数はc=NgJ2μB2J(J+1)/3kで与えられ、Tc以上における常磁性状態の磁気モーメントの大きさ

を推定するのに重要な物理量である。前式でNは単位体積中の磁性原子の数、gJはランデのg因子、Jは角運動量、μBはボーア磁子、kはボルツマン定数である。反強磁性体の磁化率も秩序温度以上でキュリー‐ワイスの法則に従うことが知られており、このときΘは負の値となる。
 精密な測定では、磁化率はキュリー温度近傍では前記の法則からずれて、χ=c/(T-Tc)γという形の法則に従うことがわかっている。ここでγは臨界指数とよばれ、鉄、ニッケルなどの通常の強磁性体では1.33という値をとる。このようにキュリー温度近傍で磁化率の温度変化がキュリー‐ワイスの法則から外れるのは、ワイスの理論で無視されている短距離秩序ができるためである。
 また金属強磁性体の場合、キュリー定数からかならずしも磁気モーメントが正しく求められるとは限らないことにも注意する必要がある。[石川義和・石原純夫]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

キュリー‐ワイスの法則の関連キーワード磁性体消磁強磁性強磁性体磁化反強磁性非磁性体逆ヴィーデマン効果ズール‐中村相互作用ピラリ効果

今日のキーワード

トランスアジア航空

台湾・台北市に本拠を置く航空会社。中国語名は復興航空。1951年、台湾初の民間航空会社として設立。83年に台湾の国産実業グループに経営移管され、組織改編を実施した。92年に国際チャーター便の運航を始め...

続きを読む

コトバンク for iPhone