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サラフィーヤ

百科事典マイペディアの解説

サラフィーヤ

近代イスラムの改革思想の潮流。イスラムの初期の時代(サラフ)を理想とし,その原則や精神の回復によって現状の革新をめざす。ワッハーブ派の運動はその一つ。現実に適合するように柔軟にイスラムを再解釈する傾向と,現実をイスラムによって正していこうとする復興主義の傾向がある。

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世界大百科事典 第2版の解説

サラフィーヤ【salafīya】

近代のイスラム改革の思想・運動を貫く主要な潮流。一般に祖先を意味するサラフsalafは,ここでは預言者ムハンマドの教友(サハーバ),あるいは成立期ウンマを支えた人々を指す。そこでサラフィーヤ(サラフ主義)とは,ビドア(後世の逸脱,歪曲)を排して初期イスラムの原則や精神の回復を目ざす立場をいう。それが単なる復古主義でないのは,回帰すべき原点,純化されるべき伝統がそもそも何であるかを,厳しく問うものだからである。

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世界大百科事典内のサラフィーヤの言及

【ムハンマド・アブドゥフ】より

…この間,改革思想を体系的に示すため,弟子の一人ラシード・リダーの協力を得てタフシール(コーラン注釈)の完成を目ざしたが,未完に終わった。理性と啓示との調和を説く立場,帰国後の政治的漸進主義,ヨーロッパ文化への関心は,ムータジラ派とか親英派などという非難も生んだが,合理主義の立場で伝統を革新することこそ,父祖(サラフ)の時代の真に本源的なイスラムの精神を復興することであると説き,サラフィーヤの近代主義的展開に礎石を据え20世紀イスラム改革思想に決定的方向づけを与えた。【板垣 雄三】。…

【ワッハーブ派】より

…その後の変転を経て,20世紀初め,アブド・アルアジーズ・ブン・サウードがリヤードを奪回し,やがてサウジアラビア王国を建設するとともに,この立場は半島主要部分におけるイスラムの主流となった。この運動はその出発において部族的・宗派的枠組みから自由でなかったとはいえ,諸地域におけるイスラム改革運動(とくにサラフィーヤ)の諸潮流を触発させた。【板垣 雄三】。…

※「サラフィーヤ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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