シャコ(英語表記)Oratosquilla oratoria

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「シャコ」の解説

シャコ
Oratosquilla oratoria

軟甲綱口脚目シャコ科 Squillidae。体長 15cm内外。甲は小さく,露出した第5~8胸節は一見腹部のようにみえる。昼間は浅い U字形の穴を掘って隠れているが,夜間には穴から出て,棘状歯の並んだ捕脚(第2胸脚)で小魚やエビ,ゴカイなどを捕食する。5月中旬~7月上旬に約 5万粒の卵を産む。卵はすぐに直径 10cmほどの塊となり,雌が顎脚で口元に抱えて保護する。東京湾三河湾瀬戸内海有明海などから一年中漁獲され,酢の物,煮物,鮨種などに利用される。北海道以南各地の内湾の水深 10~30mの泥底にすみ,中国沿岸,アメリカ合衆国ハワイ州からも知られている。口脚目はシャコ科を含めて 17科に細分されるが,それらの基本的体制はよく似ており,シャコと総称される。とくに挿脚の形状や餌のとり方が昆虫のカマキリ(英名 mantis)を思わせることから,英名は mantis shrimp。捕脚に棘状歯をもつシャコ科と捕脚の可動指の基部がこぶ状にふくらんでいるフトユビシャコ科 Gonodactylidaeが代表的である。サンゴ礁にはフトユビシャコとその近縁種が多く,捕脚でぱちんという大きな音を出す。(→甲殻類口脚類節足動物軟甲類

シャコ
francolins, partridges

キジ目キジ科のシャコ属 Francolinus,イワシャコ属 Alectoris などの鳥の総称。明確に分類されたものではなく,たとえばイワシャコ属などはヤマウズラ類 partridgesに含まれるが,和名では多くの種にシャコという名がついているのでシャコと総称する。ウズラキジの中間的な体形の鳥で,ウズラよりもが大きく,じょうぶな脚と長めの尾をもっている。全長は 28~40cmで,羽色は褐色の地にや紋のあるものが多い。草原,林などにすみ,一般に肉は美味で,狩猟鳥として価値が高い。ユーラシア大陸とアフリカに分布する。代表種にコモンシャコ F. pintadeanus,ムナグロシャコ F. francolinus などがある。なお,ヤマウズラ類にはイワシャコ,冠羽(→羽冠)をもつカンムリシャコ Rollulus roulroul などがある。

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