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シラス Silas; Silvanus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

シラス
Silas; Silvanus

50年頃活躍した初代教会の預言者,伝道者,聖人。ローマ市民といわれる。『使徒行伝』によると,バルナバの代りにパウロの第2回伝道旅行に随行し,ガラテア,トロアス,ピリピ (パウロとともに入牢) ,テッサロニカ,コリントに伝道した。テッサロニカ人にあてたパウロの書簡や『コリント人への第2の手紙』1章 19でシルワノという名で登場する人とおそらく同一人。西方教会では7月 31日に,東方教会では7月 30日にシラスを記念する。

シラス

南九州に広く分布し,主として火山源の物質からなる白色砂質堆積物の総称。白砂または白州に由来した地方的な俗語。厚さはところによって著しく異なるが,最大 150mに達し,鹿児島県の約半分と宮崎県の 20%にわたる広大な面積に広がる。シラスの構成物質は軽石流(→軽石),降下軽石およびそれらの 2次的堆積層で,ほかに凝灰質砂岩,火山礫凝灰岩,ケイ藻土質堆積岩などを含む。堆積の地質時代は新第三紀鮮新世から第四紀更新世(洪積世),完新世(沖積世)にまで及び,噴出源は姶良(あいら)カルデラ,阿多カルデラなど(→カルデラ)。シラス台地は河川に切り立った断崖で接しているため,台風などによる崖崩れでしばしば大きな被害をもたらす。シラスが直接地表に露出しているところや,河川によって再堆積しているところの耕地は,おおむね生産力がきわめて低い。粘土の客入や堆厩肥の施用を行なう必要がある。(→火山作用

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百科事典マイペディアの解説

シラス

語源は白砂または白洲といわれ,全体が白色軽石質の厚い地層に対して一般に使われ,また十和田の軽石流などもシラスと呼んでいるが,ふつうは鹿児島湾北部を中心として鹿児島・宮崎両県にまたがり,4712km2の分布面積をもつ軽石流堆積物をさす。
→関連項目AT火山灰

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世界大百科事典 第2版の解説

しらす【シラス】

白砂または白州に由来する言葉で,白色,軽石質火山灰堆積物を総称していうが,一般には南九州に広く分布するそれをいう(図)。鹿児島県の半分と宮崎県の20%は厚さ数m~100mのシラス層に覆われており,農業,治水,交通をはじめ人間の生活環境の重要な要素の一つとなっている。シラスの半分以上は今から2万2000年前に鹿児島湾奥部に起きた巨大噴火の際に生じた入戸火砕流堆積物によって占められ,その体積は300km3に達する。

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世界大百科事典内のシラスの言及

【大隅半島】より

…東側は太平洋に面し,西側は鹿児島湾を隔てて薩摩半島に対する。北西部に高隈山地,南部に肝属(きもつき)山地,西部に1914年の噴火によって陸続きとなった桜島があるが,大部分は一般にシラスとよばれる透水性の大きい姶良(あいら)火山噴出物が,緩やかに傾斜して笠野原などのシラス台地を形成している。台地の所々に中生層や花コウ岩よりなる山地が散在し,南部の肝属山地の太平洋に臨む海岸は長い絶壁が連続する。…

【火山灰土壌】より

…北関東の鹿沼土,今市土もそれぞれ特徴ある外観をもつ風化軽石層である。一方鹿児島の姶良(あいら)カルデラから噴出したとされる厚い軽石堆積物は〈シラス〉と呼ばれる。シラス台地はもろくて,しばしば大雨で崩れて白い崖を露出する。…

【特殊土壌】より

…シラス(南九州に分布する斜長石英粗面岩質の火山堆積物),ボラ(南九州に分布する軽石の俗称),コラ(鹿児島県薩摩半島南端に分布するやや固結した火山砂礫(されき)層),マサ(富士山周辺の火山砂礫層),アカホヤ,オンジ,イモゴと呼ばれる火山灰層などのように,特殊な火山噴出物および花コウ岩風化土,その他とくに侵食をうけやすい土壌をいう。九州,四国,中国を中心に分布するが,とくに南九州地方に広く分布する。…

※「シラス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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