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シンガー シンガーSinger, David J.

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

シンガー
Singer, David J.

[生]1925.12.7. ニューヨーク,ブルックリン
アメリカの国際政治学者。デューク大学を卒業,1956年にニューヨーク大学から博士号を取得。ニューヨーク大学,バッサー・カレッジで教えたあと,58年ミシガン大学に移り,65年同大学政治学部教授。『コンフリクト・リゾリューション』誌,『ワールド・ポリティックス』誌その他の学会誌に精力的に寄稿して,国際政治学に数量分析,数理的手法を導入する機運を盛上げる一方,分析レベルの問題を提起して国際政治学研究の混乱を正そうとした。"Financing International Organization" (1961) ,"Deterrence,Arms Control,and Disarmament" (62) ,"Human Behavior and International Politics" (65) などが代表的著述。

シンガー
Singer, Isaac Bashevis

[生]1904.7.14. ポーランド
[没]1991.7.24. フロリダ
アメリカの小説家。父がユダヤ教の一派で神秘的色彩の濃いハシディズムのラビであり,彼の作品にもその思想がみられる。 1935年渡米,『ジューイッシュ・デーリー・ホワード』の記者となり,主として同紙にイディシュ語で小説を発表した。ポーランド系ユダヤ人の寓話的,幻想的民話を利用し,伝統と反伝統,善悪,肉体と霊魂などの二元的対立を描くその作品は,英訳されて英語圏でも高い評価を得ている。処女作は 34年執筆の『ゴレイの悪魔』 Satan in Goray (1955英訳,以下同) であるが,S.ベローが英訳 (53) した短編「ギンペルの悪魔」によって認められた。おもな作品は,19世紀のポーランドを舞台に,ユダヤ教の伝統と近代思想の相克に悩むカルマン一家を扱う大河小説『荘園』 The Manor (67) および『土地』 The Estate (70) をはじめ,『ルブリンの魔術師』 The Magician of Lublin (60) ,『神を捜す少年』A Little Boy in Search of God (76) ,短編集『カフカの友』A Friend of Kafka (70) ,『情熱』 Passions (74) など。ほかに『なぜノアは鳩を選んだか』 Why Noah Chose the Dove (74) など 10冊あまりのすぐれた児童向けの小説や自伝,戯曲がある。 78年ノーベル文学賞受賞。

シンガー
Singer, Isaac Merrit

[生]1811.10.27. ニューヨーク
[没]1875.7.23. イングランド,デボンシャー
アメリカの発明家,企業家。 19歳で機械工となり,1839年削岩機,49年金属木工用機械の特許を取得。 51年さらに自動推進機構をもつ裁縫機械を開発,特許をとる。 73年ニューヨークの富豪で法律家の E.クラークと協力してシンガー・マニュファクチュアリングを設立,実用裁縫機械,家庭用ミシンの製造販売を始めた。直販月賦販売など新しい方式を取入れた販売政策が成功し,販路を海外に拡張,世界最大のミシン製造会社となった。 20世紀初めにはシンガーミシンは世界中で使用されるようになった。

シンガー
The Singer Co.NV

世界的に有名なアメリカのミシンメーカー。 1850年実用ミシンの製作に成功した I.シンガーが,51年 E.クラークと結んで設立した I.M.シンガーがその前身。 73年シンガー・マニュファクチュアリングとして設立,1963年シンガーとなる。下取り制度,月賦販売制度などを早くから確立してミシン業界のトップ・メーカーとなった。しかし第2次世界大戦後は技術革新の波に適応できず,日本のミシンメーカーに押されて業績は停滞。 50年末頃から,D.カーチャー社長によって業績立直しのための脱ミシン路線がとられ,家具,ステレオ,電動工具,編機,冷暖房機,レコードなどを手がけはじめた。 63年に事務機メーカーのフリーデン,68年には軍事・宇宙開発会社のゼネラル・プレシジョンを買収し,新たな分野に進出。近年は事務機器ほか事業部門の整理・統合を進めている。軍事用,民間航空用および教育用の各種シュミレータ,制御機器,ガスメータなどを製造。家庭用ミシンに関しては海外 21ヵ国に工場をもち,150ヵ国以上に販売網を広げている。現在本社はホンコン (香港) にある。年間売上高 10億 5800万ドル,総資産 17億 5400万ドル,従業員数1万 8900名 (1997) 。

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デジタル大辞泉の解説

シンガー(Isaac Bashevis Singer)

[1904~1991]米国の小説家。ポーランド生まれ。1935年亡命。ポーランドのユダヤ人居留地に生きる人々の姿を描く。1978年ノーベル文学賞受賞。作「ゴライの悪魔」「モスカト家の人々」など。

シンガー(Isaac Merrit Singer)

[1811~1875]米国の発明家・企業家。1851年に布の自動送り装置を備えた家庭用ミシンを発明。シンガーミシン会社を設立。

シンガー(singer)

歌手。声楽家。「ジャズシンガー

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百科事典マイペディアの解説

シンガー

ポーランド生れのユダヤ人作家。1935年にアメリカへ移住したが,東欧のユダヤ人の言語であるイディッシュ語で書き続けた。1953年,《ギンベルの馬鹿》をS.ベローが英訳して注目された。

シンガー

米国の発明家,企業家。ドイツ系移民の子で,初め機械工。1851年,在来の裁縫機械の欠点を改良した新式ミシンを発明,シンガー会社を設立。互換方式による大量生産,割賦販売で成功した。
→関連項目ミシン

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世界大百科事典 第2版の解説

シンガー【Charles Joseph Singer】

1876‐1960
イギリスの科学史家。ロンドンのユニバーシティ・カレッジで教育を受け,その後,科学史のうちでも,とくに生物学史と医学史を専攻した。アメリカに移住していたG.サートンとも親交があった。国際科学史アカデミー会長,イギリス科学史学会会長などを歴任した。医学史や科学史の論文以外に著作も多く,4種の小史といわれる《解剖学の発展》(1925),《医学小史》(1928,62年増補改訂),《生物学小史》(1931),《科学思想のあゆみ》(1959,62年増補改訂)をはじめ,《魔法から科学へ》(1928)などがあり,大著《技術の歴史》5巻(1954‐58)の編者でもある。

シンガー【Issac Bashevis Singer】

1904‐91
アメリカの小説家。ユダヤ人ラビの子としてポーランドに生まれる。ワルシャワで文筆生活の後,1935年アメリカに亡命,イディッシュ語新聞《フォワード》の編集のかたわら同紙に小説を発表。53年《ギンペルの馬鹿》がソール・ベローによって英訳され,注目をあびた。作品はすべてイディッシュ語で書かれ,古いポーランドのユダヤ人村落を題材にしたものが多く,聖と俗,現実と幻想の交錯する悪魔的な官能の世界を描き,愛と信仰の問題を追究している。

シンガー【Isaac Merrit Singer】

1811‐75
アメリカの機械発明家。ニューヨーク州の機械修理工の家に生まれる。12歳のとき家を出,各地を16年間にわたって放浪し,機械工としての技術を身につける。1839年削岩機についての特許を取得。49年木材や金属の切削機械の特許取得。51年ボストンの機械工場で働いていた際に,たまたまもちこまれたミシンの修理に従事し,その後ミシンの改良・開発に没頭。同年8月には特許を取得し,友人から資金を借り,I.M.シンガー社を設立。

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大辞林 第三版の解説

シンガー【singer】

声楽家。歌手。歌い手。

シンガー【Singer】

〔Isaac Bashevis S.〕 (1904~1991) アメリカの作家。ポーランドに生まれ、1935年亡命。イディッシュ語で創作。ポーランドのユダヤ人社会に生きる人々の姿を描く。「モスカト家の人々」「愛の迷路」など。
〔Isaac Merrit S.〕 (1811~1875) アメリカの発明家。裁縫機械を改良してミシンを発明。シンガー-ミシン会社を設立。
〔Peter S.〕 (1946~ ) オーストラリアの生命倫理学者。功利主義の立場から、体外受精・遺伝子操作・クローニングなどの先端技術の導入に積極的に賛成。種差別を批判して動物の利益を擁護。

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世界大百科事典内のシンガーの言及

【科学史】より

…したがって,科学の特権性を過去の歴史のなかに跡づけ,あるいはそうした体系の部分的な一片一片を,他の文化圏の歴史のなかに発見するという,データ探しが,19世紀の動きを受けついだ20世紀前半の重要な学問上の目標となった。 ベルギーに生まれ,1915年からアメリカに渡ったG.サートンの大著《科学史序説》(1927‐47),ドイツのF.ダンネマンの《大自然科学史》(1910‐13),あるいはフランスのP.タンヌリーの《科学史論集》(1912‐50),イギリスのC.シンガーの一連の著作活動など,いずれも百科事典的な浩瀚(こうかん)な内容をもつもので,データの集積作業であった。それとともに,科学史はこの時期に学問としても制度化されはじめ,サートンが1912年に創刊した論文誌《アイシスIsis》は,アメリカ科学史学会(1924設立)の機関誌として今日に至っており,国際的にも最も権威ある学会誌の一つになっている。…

【イディッシュ文学】より

…これらのいわゆる古典的三大作家の影響を受け,多数の有能な若手作家が輩出し,1860年代から第2次大戦前までの期間,イディッシュ文学はリトアニア,ポーランド,ニューヨークにおいて黄金時代を迎える。小説分野ではユダヤ性の本質を重視したD.ピンスキ(1872‐1959),悪漢,殉教者,転向者など多様な登場人物を作品化したS.アッシュ(1880‐1957),壮大な規模の社会小説を手がけ,アメリカ亡命後はイディッシュ演劇界にも大きく寄与したI.J.シンガー(1893‐1944),ユダヤ底辺層の道徳的崩壊やローマによる神殿破壊時の民族指導層が陥る苦境を克明にたどったJ.オパトシュ(1886‐1954)などが顕著な活動の担い手だった。 演劇方面では,ゴールドファデンAbraham Goldfaden(1840‐1908)が,1876年に初めて一般民衆を対象にしたイディッシュ劇場をルーマニアに創立し,ゲットー生活に染みついた迷信や愚行を風刺する軽歌劇からシオニズム志向の歴史劇に至る諸戯曲の創作・演出に従事し,大衆の娯楽や教養の水準を高めた。…

【児童文学】より

…ほかに歴史小説のスピアE.G.Speareや冒険小説のオデルS.O’Dellがいるが,なんといっても近年のアメリカのリアリスティックな作品を特徴づけるのは,多民族国家アメリカの少数民族の経験を核にしたさまざまの作品である。ユダヤ人のカニグズバーグE.L.Konigsburg,I.B.シンガー,黒人のハミルトンH.Hamiltonがすぐれ,ほかにフォックスP.Fox,ボイチェホフスカM.Wojciechowskaらが問題作を書いている。
[旧ソ連邦]
 かつてロシアでは,A.S.プーシキンが民話に取材して《金のニワトリ》(1834)などを書き,エルショフP.P.Ershovが《せむしの小馬》(1834)を作り,I.A.クルイロフはイソップ風の寓話を,V.M.ガルシンは童話的な寓話を書いたが,いずれも権力に刃向かう声であった。…

【ミシン】より

…またアメリカのハウElias Howe(1819‐67)はハントのものによく似たミシンを発明し,46年に特許をとった。50年I.M.シンガーは今日のミシンの基本的な構造を備えたミシンを発明し,51年に特許をとり,I.M.シンガー社(シンガー社)を設立した。グローバーWilliam O.GroverとベーカーWilliam E.Bakerは51年,2本糸による環縫いミシンを完成させ,グローバー・ベーカー社を設立した。…

※「シンガー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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