ジェノサイド(英語表記)genocide

翻訳|genocide

デジタル大辞泉プラスの解説

高野和明のSF推理小説。2011年刊行。同年、第2回山田風太郎受賞。翌2012年、第65回日本推理家協会賞、このミステリーがすごい!第1位、第9回本屋大賞第2位など、数々の賞を受賞。
日本の演劇作品。1984年11月、川村毅の作・演出により、アートシアター新宿文化にて劇団第三エロチカ初演

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世界大百科事典 第2版の解説

集団殺害を意味するが,語源ギリシア語genos(種族)とラテン語caedes(殺戮)の合成語であることから,ある国家あるいは民族(人種)集団を計画的に破壊するという意味で用いられる。ジェノサイドという語は,ポーランド人法学者レムキンR.Lemkinにより《被占領ヨーロッパにおける枢軸国の支配Axis Rule in Occupied Europe》(1944)の中で,ナチス・ドイツによるユダヤ人やジプシー等の迫害に対する非難を込めた言葉として初めて使われた。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

民族国籍宗教人種を理由に,ある集団に属する人々を計画的かつ組織的に破壊すること。1944年にユダヤ系ポーランド人の法学者ラファエル・レムキンが,ギリシア語の genos(「人種」「種族」「民族」の意)とラテン語の cide(「殺戮」の意)からつくった合成語。ことばの起源は最近だが,ジェノサイド自体はおそらく歴史を通して行なわれてきたとみられる。実際,古代には戦争に勝った側が負けた側を皆殺しにするのは普通のことだった。13世紀のアルビジョア十字軍によるカタリ派大虐殺は,近世で最初のジェノサイドともいわれる。20世紀の出来事では,1915年のオスマン帝国によるアルメニア人虐殺,第2次世界大戦中のナチス・ドイツによるホロコースト,1990年代のルワンダ大虐殺などがあげられる。
現代の国際法では,ジェノサイドは国際軍事裁判所憲章(ニュルンベルク憲章)で規定された「人道に対する罪」の一部となっている。国際軍事裁判によってナチスの残虐行為が明らかになったことを契機に,1946年12月の国連総会で,ジェノサイド罪が国際法のもとで処罰されうることを言明した決議が採択され,1948年12月,国際連合初の人権条約となる「集団殺害罪の防止及び処罰に関する条約(ジェノサイド条約)」が採択された。条約では,ジェノサイドの嫌疑をかけられた人間は国際的な刑事裁判所や行為地の国内裁判所で裁かれなければならないと規定されたが,続く 50年の間は効果的な執行制度を欠き,21世紀初頭まで恒久的な刑事裁判所は存在しなかった。1993年,ボスニア・ヘルツェゴビナが紛争(→ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争)におけるユーゴスラビア連邦共和国のジェノサイド条約違反を国際司法裁判所に提訴した。これをきっかけに,国際社会はジェノサイドと疑われる犯罪の訴追に取り組み,国連安全保障理事会旧ユーゴスラビア国際戦争犯罪法廷とルワンダ国際犯罪法廷を設置した。1998年,戦争犯罪やジェノサイドを審理・処罰する恒久的な国際機関として国際刑事裁判所 ICCを設立する条約「国際刑事裁判所に関するローマ規程」が 120ヵ国の賛成により採択され,2002年7月1日に発効した。
一方で,ジェノサイドの防止という課題は残されている。防止策を議論するうえで,戦争犯罪とジェノサイドの区別は重要となる。戦争犯罪の場合,あらゆる民間人が標的となりうるが,ジェノサイドでは人種,国籍,民族,宗教などの属性によって特定される。また,戦争犯罪の場合には戦争が終結すれば追加の防止策は必要ないが,ジェノサイドの場合には紛争終結後も標的となる集団の生存を確保するための対策を講じる必要がある。(→民族浄化

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 (genocide) 戦争が行なわれた場合、ある人種や民族を計画的に抹殺したり、その生活条件を剥奪したりする政策、行為。一九四四年、イギリスの法学者ラファエル=レムキンが、ナチスドイツのユダヤ人迫害に対して用いた言葉。集団殺害。皆殺し。

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世界大百科事典内のジェノサイドの言及

【戦争犯罪】より

…なお,〈人道に対する罪〉は戦後作成された諸条約によりいっそう一般化されるようになった。集団殺害(ジェノサイド)は,平時・戦時を問わず,国際法上の犯罪とみなされ(1948年〈集団殺害罪の防止及び処罰に関する条約〉1条),さらに〈武力攻撃または占領による追立て〉および〈アパルトヘイト政策に基づく非人道的行為〉(1973年の〈アパルトヘイト罪の鎮圧及び処罰に関する国際条約〉1条)も人道に対する罪に含まれるに至っている。 通例の戦争犯罪についても,1949年ジュネーブ諸条約(赤十字条約)は次のような〈重大な違反行為〉を列挙した。…

※「ジェノサイド」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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