ジュチ(その他表記)Jöchi

デジタル大辞泉 「ジュチ」の意味・読み・例文・類語

ジュチ(Jūchī)

[1172~1224ころ]キプチャク‐ハン国始祖チンギス=ハン長子。南ロシア征討中に病死。第2子バトゥハン国創始。朮赤。

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精選版 日本国語大辞典 「ジュチ」の意味・読み・例文・類語

ジュチ

  1. ( Juchi ) キプチャク汗国の始祖。ジンギス=カンの長子。父の征服事業に従軍し、活躍したが、兄弟争い、父の不興をかって、キプチャク草原攻略の後この地にとどまった。没後第二子バツがカン国を建設。一二二七年没。

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改訂新版 世界大百科事典 「ジュチ」の意味・わかりやすい解説

ジュチ
Jöchi
生没年:1184-1227

チンギス・ハーンの長子。中国史料では朮赤,拙赤。生没年については諸説があり,1172年生れともいわれる。父を助けて国家建設にたずさわり,イルティシ川流域に所領を与えられた。オイラート部をはじめとする,モンゴル高原北西部のいわゆる〈森林の民〉を平定し,所領の経営にあたる一方,1211年から始まる金朝攻撃の際には,右翼軍として,山西河北の攻略に従事した。19年のホラズム・シャー朝に対する遠征でも,右翼軍司令官として,オトラルからシル・ダリヤ川下流域を征服し,首都ウルゲンチ攻略に加わった。しかし,その後の遠征には参加せず,父の帰国後も,カスピ海,アラル海方面の草原にとどまっていたが,父チンギスハーンとの不和が伝えられるなか,ほどなく病没した。彼の所領を核として,のちにキプチャク・ハーン国が成立する。
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旺文社世界史事典 三訂版 「ジュチ」の解説

ジュチ
Juchi

1172〜1224/25
モンゴル帝国の武将
チンギス=ハンの長子。父を助けてタタール・ナイマンや金の討伐に参加し,オイラートの征服に大功があった。1219年ホラズム遠征に参加したのち,ひとりキルギス草原の経営にあたり,彼の封土は次子バトゥに受け継がれ,キプチャク−ハン国領となった。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「ジュチ」の解説

ジュチ

ジョチ

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