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テタニー tetany

翻訳|tetany

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

テタニー
tetany

意識を失うことなく四肢の筋群に,疼痛性,強直性のけいれんを起こす状態。強直ともいう。小児では佝僂病,成人では上皮小体の機能不全によることが多い。原因は血清カルシウムの減少である。激しいけいれん発作の際,歯を食いしばり,食事ができず,喉頭筋あるいは呼吸筋のけいれんで喘鳴を起こし窒息することがある。また,母指が手のひら面に向かって曲がる。

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百科事典マイペディアの解説

テタニー

主としてカルシウム代謝異常による筋肉の痙攣(けいれん)状態をいう。血液中のカルシウム減少が著明。副甲状腺機能低下症くる病骨軟化症などの際にみられ,おもに四肢の筋肉に強直性痙攣をきたし,疲労,脱力感,神経質などの症状を呈する。
→関連項目過換気症候群副甲状腺

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栄養・生化学辞典の解説

テタニー

 四肢の硬直性痙攣.刺激に対する運動神経感受性が亢進して生じる.

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大辞林 第三版の解説

テタニー【tetany】

主に上肢前腕・指、下肢屈曲筋などに起こる特有な痙攣けいれん発作。副甲状腺の機能が低下したとき、嘔吐やヒステリーに伴うアルカローシスのときなどに見られる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

テタニー
てたにー
tetany

わずかの刺激によってもおこる、筋肉の痛みを伴ったけいれんをいう。この状態は発作的であり、顔面や四肢におこりやすいが、喉頭(こうとう)筋、呼吸筋などにおこると呼吸困難に陥り、窒息をおこすので危険である。とくに手におこると、親指が手のひらのほうに曲がった状態となり、いわゆる助産婦状手の姿勢をとることが知られている。代表的なものは、上皮小体(副甲状腺(せん))の機能低下による低カルシウム血症の場合にみられる。上皮小体のホルモンは、カルシウムとリンの代謝に深く関係し、これらの血中濃度を正常に保持しているものである。この上皮小体ホルモンが欠乏すると、血中のリン濃度が上昇し、カルシウムの低下がおこるとともに、尿中にカルシウムが排泄(はいせつ)されないようになる。このため、神経、筋肉の興奮性が高くなり、テタニーの症状を呈することになる。上皮小体の機能低下は、上皮小体の発育不全、周囲の病変による破壊などでおこることもあるが、実際には、甲状腺に疾患があり、甲状腺を摘出するとき、誤って甲状腺に付着している上皮小体を摘出してしまうことが原因となる場合が多い。[渡辺 裕]
 なお、テタニーが潜在性の場合でも、血圧計のマンシェットを上腕に巻き付け空気を送入して最高血圧以上で3分間圧迫し阻血状態にすると、その刺激で助産婦状手を呈したり(トルソー徴候Trousseau sign)、耳介の前で顔面神経をたたくと顔面筋の収縮を認めたり(クボステック徴候Chvostek sign)するので、発見できる。また、既述のようにテタニーは上皮小体の機能低下によるものが典型的であるが、そのほか、ビタミンD欠乏による低カルシウム血症でもみられ、過換気症候群や頻回の嘔吐(おうと)などに伴うアルカローシスでもおこるなど、いろいろな場合におこるので、一つの症候群とみることもできる。[海老原進一郎]

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世界大百科事典内のテタニーの言及

【嘔吐】より

…激しい嘔吐が起こると大量の胃液を吐出するため脱水状態に陥ることがある。また正常の胃液は約0.1規定の塩酸を含有するから,塩酸の体外喪失により低塩素血症,代謝性アルカリ性血症となり,ときにはテタニーをひき起こす。このような体液バランスの失調とそれによるショックを防ぐには低pH生理食塩水の輸液が必要である。…

【副甲状腺】より


[副甲状腺の異常]
 副甲状腺の機能の異常によりCaとPの代謝異常が起こる。これには,高カルシウム,低リン血症を招き,悪心,嘔吐,食欲不振,口のかわき,脱力をもたらす副甲状腺機能亢進症と,逆に低カルシウム,高リン血症を招き,神経興奮性が上昇して筋肉の痙攣(けいれん)が起こるテタニーtetanyなどの副甲状腺機能低下症とがある。機能低下症では,重篤な場合には,全身性痙攣(テタニー)により呼吸困難,窒息死を起こすことがある。…

【副甲状腺】より


[副甲状腺の異常]
 副甲状腺の機能の異常によりCaとPの代謝異常が起こる。これには,高カルシウム,低リン血症を招き,悪心,嘔吐,食欲不振,口のかわき,脱力をもたらす副甲状腺機能亢進症と,逆に低カルシウム,高リン血症を招き,神経興奮性が上昇して筋肉の痙攣(けいれん)が起こるテタニーtetanyなどの副甲状腺機能低下症とがある。機能低下症では,重篤な場合には,全身性痙攣(テタニー)により呼吸困難,窒息死を起こすことがある。…

※「テタニー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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