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ドル買事件 ドルかいじけん

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ドル買事件
ドルかいじけん

1931年9月の満州事変勃発,イギリス金本位制停止などから,日本の金輸出再禁止円為替の暴落を見越して,三井,三菱,住友などの財閥銀行がドル証券の買入れを行なったことをめぐる問題。

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百科事典マイペディアの解説

ドル買事件【ドルかいじけん】

1931年に起こった為替投機事件。同年9月18日満州事変が起こり,21日英国の金本位制離脱後,日本も追随すると見越して財閥系銀行・会社はドルの思惑買を行った。若槻礼次郎内閣は金本位維持を表明,これに対抗したが,続いて登場した犬養毅内閣は12月に再び金輸出禁止を断行,円為替は暴落しドル買側は巨利を得た。

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世界大百科事典 第2版の解説

ドルかいじけん【ドル買事件】

1931年に財閥系銀行,会社および外国銀行が,金輸出再禁止を見越してドル為替を大量に買い入れ,金解禁政策の破綻を決定的にする一因となった事件。金輸出再禁止後の円相場の下落でドル買勢力はおもわくどおり巨額の為替差益を得たが,ドル買いは売国的投機であるとの社会的批判が集中し,財閥攻撃の誘因ともなった。1930年1月,浜口雄幸民政党内閣は金解禁を実施し金本位制を再建したが,実勢に合わぬ高円レートの解禁の中で,大量の金が流出した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ドル買事件
どるかいじけん

金本位制離脱を見越しての為替(かわせ)投機と、それに対する非難攻撃。1931年(昭和6)9月18日満州事変が起こり、直後の21日、イギリスが金本位を停止した。不況のなかで三井・三菱(みつびし)・住友などの財閥銀行は、同年の初めから、遊資を金利の高いイギリスに投資していたが、イギリスの資金凍結で、投資の売り継ぎ分のドルを買う必要が生じた。また、日本の金本位維持は困難との予想のもとに、思惑による円売りドル買いが為替銀行に殺到。政府はドル買いは売国的行為であるとし、金本位維持を声明、横浜正金銀行に円を買い向かわせたが、この趨勢(すうせい)は抑えられなかった。一方、新聞は、財閥銀行がドル買いで巨利をもくろんでいると、非難攻撃の論陣を張った。11月、社会民衆党青年同盟員が三井銀行に乱入したのを契機に、無産政党、右翼などの直接行動のうわさが流れ、財閥攻撃の世論が高まった。12月13日、若槻(わかつき)礼次郎内閣に交替した犬養毅(いぬかいつよし)内閣が金輸出再禁止を行ったため結局ドル買い筋は利益を得たが、前年7月来、買われたドルは7億6000万円に上ったという。[大森とく子]
『中村隆英著『昭和恐慌と経済政策』(日経新書) ▽中村政則著『昭和の恐慌』(『昭和の歴史2』1982・小学館)』

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