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ピエロ pierrot

翻訳|pierrot

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ピエロ
pierrot

パントマイムサーカス,喜歌劇などの登場人物。イタリアの 15世紀の即興劇における道化役ペドロリーノが 17世紀にフランス化されたもので,18世紀以来,軽業芸と結びついたパントマイムの重要な役となった。 19世紀前半パリの「綱渡り座」を中心に,J.ドビュローらが純白の衣装をまとい哀愁をこめた繊細な役として完成,その後サーカスに移って今日のクラウン (→道化 ) を生み出した。その後,無声映画のチャップリンや現代のパントマイム,バレエに受継がれ,また,しばしば絵画や音楽の題材となっている。

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デジタル大辞泉の解説

ピエロ(〈フランス〉pierrot)

サーカスなどの狂言回しをつとめる道化役者。紅を入れた白塗りの顔、長袖の寛衣、こっけいな動作などを特徴とする。元来、イタリアの即興喜劇中の道化役がフランスのパントマイム役柄に取り入れられたもの。
人前で、こっけいな振る舞いをする人。笑いものになるだけの人。

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デジタル大辞泉プラスの解説

ピエロ

サンリオのキャラクターシリーズのひとつ。ピンクの服を着たピエロがモチーフ。1984年登場。

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世界大百科事典 第2版の解説

ピエロ【pierrot】

喜劇,パントマイムなどに登場する喜劇的な定型人物(役柄)の呼称。また日本では混同してサーカスのクラウン(道化)をこの名で呼ぶことも多い。 コメディア・デラルテの召使役ペドロリーノPedrolino役が起源とされ,その後1547年の台本にはピエロの名で出現する。白い円錐形の帽子をかぶり,灰色の長いズボンをはいて,跳んだりはねたりするこの道化役は,アルレッキーノのような主役ではなく,軽い脇役であり,仮面をつけず,白っぽいメーキャップをするのが特徴である。

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大辞林 第三版の解説

ピエロ【pierrot】

サーカスなどで、滑稽な格好でおどけたしぐさをし、人を笑わせる役の人。道化役者。
フランスのパントマイムに登場する代表的役柄。真っ白に塗った顔、白のだぶだぶの衣装を定型とする。
おどけたしぐさで人を笑わせる人。また、もの笑いの種になるだけの人。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ピエロ
ぴえろ
pierrotフランス語

西洋の道化役の一種。原型はルネサンス期のイタリアの即興喜劇コメディア・デラルテの、のろまでずうずうしい居候の道化役ペドロリーノ。17世紀後半にパリのイタリア人劇団によってフランス化され、白いだぶだぶの衣装を着て顔を白塗りにし、男子名ピエールの愛称を名のってボードビルやバレエで活躍した。19世紀にはパントマイムの名優ドビュローがこの役柄をさらに洗練して、まぬけだが繊細なロマンチストで恋に悩み哀愁に満ちたピエロ像を完成する。またサーカスでは、より活動的な役柄であるプルチネッラやアルレッキーノの要素が加えられ、イギリスのクラウンとも混ざり合って、ひだ付きの襟飾りと目や口の周りの赤い化粧が強調された道化となる。そのいずれもが多くの作家や画家の題材にもなり、典型として定着し、その伝統はジャン・ルイ・バローやマルセル・マルソーによって現代に伝えられている。[安堂信也]
『田之倉稔著『ピエロの誕生』(1986・朝日新聞社)』

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世界大百科事典内のピエロの言及

【サーカス】より

…20世紀の道化では,3人のかけあいによるフランスのフラッテリーニ兄弟,スイス人でヨーロッパで活躍したグロック,伝統的な衣装や化粧をせずに演じたロシアのO.K.ポポフなどが有名。ピエロとは,15,16世紀にイタリアで盛んだったコメディア・デラルテという即興喜劇のなかのふられ役,失敗ばかりする役に起源を発している。17世紀後半にまっ白に塗った顔,丸ひざのついただぶだぶの白い上着というピエロ特有の姿が考案され,以後,道化役としてなくてはならない存在となった。…

【ドビュロー】より

…ボヘミアでアクロバットの芸人の息子として生まれ,一家と共にヨーロッパ中を巡業,1811年パリの定期市の舞台で初めて軽業の芸を見せる。16年パリのタンプル大通りに建てられたフュナンビュール座の出し物に加わり,白塗りの顔に白い衣装をつけたメランコリックなピエロの役柄を再創造して,パリ中の人気者になった。彼の芸は,後に彼の伝記を書いた文芸評論家・小説家のジャナンJules‐Gabriel Janin(1804‐74)の熱狂的支持の影響もあって,当時の多くの文学者をフュナンビュール座の後援者とさせ,C.ノディエやシャンフルーリなどが台本を提供するほどになった。…

【パントマイム】より

…【川添 裕】
[近代的パントマイムの誕生]
 19世紀に入ると,パントマイムは演劇史の表面に現れ,その全盛期を迎えるにいたった。近代的なパントマイムは,フランスにおいてピエロに扮した芸人の芸として発達した。当時の代表的演者はJ.G.ドビュローであり,彼はパリ・タンプル大通りのフュナンビュール座に出演して,巧みな動きで複雑な感情を描き出し,パリ中の人気者となった。…

※「ピエロ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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