デジタル大辞泉
「フェレット」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
フェレット
Mustela putorius furo; ferret
食肉目イタチ科。体長は雄 38cm,雌 34cm,尾長 12~14cm。体は細長く,前後肢は短い。体色は白色か淡色。肛門腺から悪臭のある分泌物を出す。西ヨーロッパからウラル山脈にすむヨーロッパケナガイタチ Mustela putoriusを家畜化したもので,ネズミ退治用にローマ時代から飼育されていた。近年ニュージーランドにアナウサギ退治用に移入され,野生化している。また,1920年代以降は実験動物として各種ウイルスの感染実験などに用いられている。最近は肛門腺を除去した個体がペットとして売られる。室内飼育下の寿命は5~6年。生後 10ヵ月で性成熟に達し,春と秋に発情する。平均妊娠期間は 45日,5~8頭の子を生む。牛乳とペットフードで飼育できるが,ジステンパーやインフルエンザに対する感染率が高く,イヌや罹患者との接触は避ける必要がある。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
フェレット【ferret】
おもにヨーロッパでネズミの駆除やアナウサギ狩りに使われてきたイタチに似て,全身白色の家畜化された動物(イラスト)。食肉目イタチ科の哺乳類。ときに淡黄色の個体もある。ヨーロッパケナガイタチを祖先にもつと考えられる。体型や基本的な性質はケナガイタチによく似ている。体長31~35cm,尾長11~13cm。すでに前4世紀に飼育下で繁殖され,人によくなれ活発に遊ぶことから,ネズミをはじめとする齧歯(げつし)類の害への対応策として,今日のネコのように飼われるか,あるいは訓練したうえで,細い体の利点を利用してアナウサギの巣穴に潜らせ,地中から追い出すのに使われていた。
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
岩石学辞典
「フェレット」の解説
フェレット
イタリアのロンバルディア(Lombardia)地方に産出するラテライトで,鉄に富む堆積物[Walther : 1889].
出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
世界大百科事典内のフェレットの言及
【ケナガイタチ】より
…ヨーロッパ東部から中国北東部,チベットまでの草原,半砂漠にすむ近縁のステップケナガイタチMustela eversmanni(英名steppe polecat)は,淡色で尾の先半分だけが黒い。家畜のフェレットMustela furo(英名ferret)の原種といわれるが,染色体が違う。北アメリカのクロアシイタチMustela nigripesにも酷似するが,これとも別種らしい。…
【実験動物】より
…産子数は1~13匹(平均8匹)。(6)フェレットferret 食肉目イタチ科ムステラ属。ジステンパー研究用に実験動物化され,インフルエンザ研究用に重用されている。…
【ケナガイタチ】より
…ヨーロッパ東部から中国北東部,チベットまでの草原,半砂漠にすむ近縁のステップケナガイタチMustela eversmanni(英名steppe polecat)は,淡色で尾の先半分だけが黒い。家畜のフェレットMustela furo(英名ferret)の原種といわれるが,染色体が違う。北アメリカのクロアシイタチMustela nigripesにも酷似するが,これとも別種らしい。…
【実験動物】より
…産子数は1~13匹(平均8匹)。(6)フェレットferret 食肉目イタチ科ムステラ属。ジステンパー研究用に実験動物化され,インフルエンザ研究用に重用されている。…
※「フェレット」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報