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フローリー フローリーFlorey, Howard Walter

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

フローリー
Florey, Howard Walter

[生]1898.9.24. アデレード
[没]1968.2.21. オックスフォード
オーストラリアの病理学者。アデレード,オックスフォード両大学で学び,1935~62年,オックスフォード大学病理学教授。組織の炎症や粘膜の分泌物を研究し,A.フレミングが発見したリゾチームの分離に成功。さらに 39年,やはりフレミングが発見したペニシリンの分離と精製に,同僚の E.チェーンとともに成功した。ペニシリンはその後大量生産され,第2次世界大戦中に多くの人命を救った。その功績によりフレミング,チェーンとともに 45年,ノーベル生理学・医学賞を受賞した。

フローリー
Flory, Paul John

[生]1910.6.19. イリノイ,スターリング
[没]1985.9.9. カリフォルニア
アメリカの物理化学者。 1934年オハイオ州立大学で学位を取得したのち,デュポン社,スタンダード石油会社などの研究所で合成繊維,合成ゴムなどの商業的に大成功を収めた重合体 (高分子物質) を研究・開発。コーネル大学教授 (1948) ,メロン研究所所長 (56) ,スタンフォード大学教授 (61) 。さらに,塊状および溶液状態にある高分子の物理的な研究,高分子の生成過程の研究など,非常に広範囲にわたって基礎的な研究を行なった。また高分子の化学構造と物理的性質を知るためには,分子の大きさと形を知る必要があることを示し,その方法の1つとして,高分子溶液粘性から分子量と広がりを割出す「フローリーの式」などを考案した。今日のプラスチック全盛時代の生みの親の1人であり,74年ノーベル化学賞を受賞した。

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デジタル大辞泉の解説

フローリー(Howard Walter Florey)

[1898~1968]英国の病理学者オーストラリアの生まれ。ペニシリン有効性を確認し、その精製と量産化に貢献した。英国首相チャーチル肺炎から救ったことでも知られる。1945年ノーベル生理学医学賞受賞。

フローリー(Paul John Flory)

[1910~1985]米国の化学者。高分子物理化学のさまざまな分野で理論と実験の基礎を築き、重合反応、高分子溶液の熱力学的性質と粘性、鎖状高分子統計力学などに多くの業績を残した。1974年ノーベル化学賞受賞。

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百科事典マイペディアの解説

フローリー

英国の病理学者。オーストラリアに生まれ,アデレード,オックスフォード大学に学ぶ。のち同大学教授。チェーンとともにペニシリン性状,製造を研究し,その臨床的応用にも成功。

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世界大百科事典 第2版の解説

フローリー【Howard Walter Florey】

1898‐1968
イギリスの病理学者。オーストラリア南部のアデレードに生まれ,1917年アデレード大学に入学して医学を学び,22年オックスフォードのモードレン校に移り,後にケンブリッジ大学,ロンドン病院で医学の研究を行った。25年アメリカに遊学した後,27年イギリスに戻り,28年ケンブリッジ大学病理学講師となり,シェフィールド大学病理学教授(1931),オックスフォード大学病理学教授(1935)。チェーンE.B.Chainとともに,A.フレミングが1929年に報告したペニシリンの研究に着手し,ペニシリンの性状を明らかにするとともに,40年には動物の連鎖球菌感染症のペニシリンを用いた治療実験に成功した。

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大辞林 第三版の解説

フローリー【Howard Walter Florey】

1898~1968) オーストラリア生まれのイギリスの病理学者。ペニシリンの有効性に着目し、その量産化やそれを用いた治療法を指導。1943年にはペニシリンの結晶化にも成功。

フローリー【Paul John Flory】

1910~1985) アメリカの化学者。高分子化学のさまざまな分野でその理論的・実験的基礎を築いた。

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世界大百科事典内のフローリーの言及

【化学療法】より

…このドーマクの発見に先だつ1929年,イギリスのA.フレミングは,たまたま寒天培地上の黄色ブドウ球菌の集落が,その周辺にできたアオカビの集落によって溶けることを観察し,アオカビの培養濾液の中に各種細菌の発育を阻止する物質(ペニシリン)のあることを報告した。10年後,この報告から出発してイギリスのチェーンErnst B.Chain(1906‐79)とフローリーHoward W.Florey(1898‐1968)は,ペニシリンの再検討と実用化にのり出し,さらにアメリカの協力を得て工業生産にも成功した(1941)。たまたま重症の肺炎にかかった当時のイギリス首相チャーチルが,ペニシリンによって生命を救われたのは有名なエピソードとなった。…

※「フローリー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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