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プロントジル prontosil

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

プロントジル
prontosil

最初に発見されたサルファ剤。本来は,ドイツのバイエル社が 1932年に開発したスルホンアミドアゾ化合物で,赤色染料の一種であるが,同社の実験病理学・細菌学研究所長の G.ドマークが抗レンサ球菌性を発見した。

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百科事典マイペディアの解説

プロントジル

アゾ色素に特徴的な−N=N−結合もつサルファ剤。赤色プロントジルとも。1932年G.ドーマクにより連鎖球菌に有効なことが発見され,サルファ剤研究の端緒となった歴史的化学療法剤。
→関連項目化学療法スルファミンボベ

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

プロントジル
ぷろんとじる
prontosil

サルファ剤開発の先駆となった化合物。橙赤(とうせき)色の色素で、プロントジル・ルブルム(プロントジル赤)ともいう。1935年に、ドイツのバイエル社の前身であるIG染料会社のドーマクにより、プロントジルの化学療法剤としての有効性が発見された。内服により化膿(かのう)性球菌による感染症の治癒をみたが、プロントジルの化学構造中、有効なのはパラアミノスルホンアミドであることが解明され、サルファ剤開発の道を開いた。昭和初期に繁用されたサルファ剤で、バイエル社の商品名である。[幸保文治]

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世界大百科事典内のプロントジルの言及

【化学療法】より

…こうした方法によって,原虫や梅毒トレポネマに対する化学療法はその後も発展した。しかし細菌に対する有効物質は,ドイツのG.ドーマクがスルファニルアミドクリソイジン(商品名プロントジル)を用いて溶血性連鎖球菌によるマウスの敗血症の治療に成功する(1935)までは得られなかった。まもなく,このプロントジルの有効成分は体内で分解されて生ずるスルファニルアミドであることがわかり,以後今日まで,その誘導体は数千種以上も合成され,そのうちサルファ剤の総称で各種細菌性疾患の治療に用いられてきたものも多数に及ぶ。…

【サルファ剤】より

…細菌に対する化学療法剤で,抗生物質が開発されるまでは化学療法の中心的存在であった。
[開発の歴史]
 1935年,ドイツのG.ドーマクは32年に開発されたスルファニルアミドクリソイジン(商品名,プロントジルProntosil)が連鎖球菌によるマウスの敗血症に有効であることを発見した。同年,フランスのパスツール研究所の細菌学者であったトレフエルJ.Trefouëlらは,プロントジルの有効成分はプロントジルが体内で分解されてできるスルファミンであることを明らかにした。…

【ドーマク】より

…その後,グリースバルト大学講師(1924),ミュンスター研究所病理学・病理解剖学教授(1928)を経て,バイエル染料会社の実験病理・細菌学研究所長となった。この間,殺菌作用を有する染料の研究に従事し,35年,同研究所で開発されたスルファニルアミドクリソイジン(商品名プロントジルProntosil)が連鎖球菌に対して有効であることを発見し,サルファ剤全盛のきっかけとなった。この功績に対し,39年ノーベル生理・医学賞を授与されたが,ナチス政府の政策によってこれを辞退させられ,47年にあらためて受賞した。…

※「プロントジル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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