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ホオジロ Emberiza cioides; meadow bunting

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ホオジロ
Emberiza cioides; meadow bunting

スズメ目ホオジロ科。全長 17cm。雄は背面,下面とも赤褐色で,背面には黒褐色の縦斑があり,顔は黒く,喉は灰色で,白色の眉斑と顎線が顕著である。雌は全体に色が淡く,また眉斑と顎線は淡褐色で,顔も褐色で黒くない。中央アジア東部からシベリア南部,モンゴル中国東アジアサハリン島にかけて分布し,日本では留鳥として東北地方から屋久島種子島まで生息する。サハリン北海道では夏鳥(→渡り鳥)で,冬季には南部に移動する。日当たりのよい土地を好み,おもに種子食で畑,原野,草原,低木林,下生えの茂った疎林などにすむ。さえずりは複雑であるが,「一筆啓上仕候(いっぴつけいじょうつかまつりそうろう)」と鳴くと聞きなされている。地鳴きは「ちっちっちっ」と鳴く。日本全国でよく親しまれている鳥の一種である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ホオジロ
ほおじろ / 頬白
bunting

広義には鳥綱スズメ目ホオジロ科に属する鳥の総称で、狭義にはそのうちの1種をさす。この科Emberizidaeは、ホオジロ亜科281種、ズキンフウキンチョウ亜科1種、コウカンチョウ亜科37種、フウキンチョウ亜科233種、ツバメフウキンチョウ亜科1種の5亜科131属553種に分類され、そのうちホオジロ亜科のうちの6属40種以外はすべて南・北アメリカに分布している。全長13~23センチメートル。ホオジロ亜科は褐色系でじみであるが、ほかの亜科には赤色系、青色系などの美しい色彩のものが多い。
 種のホオジロEmberiza cioidesはホオジロ亜科に属するホオジロ属38種中の1種である。全長約16.5センチメートル。シベリア南部、日本、中国北部・中部に分布し、山地、平野の比較的明るい林縁、低木林に生息する。夏は昆虫やクモなど、冬は草本類の種子を食べる。背面は赤褐色を帯び、とくに腰の部分は赤みが強い。顔は黒く眉斑(びはん)と頬線(きょうせん)の白色が顕著。尾は長く外側尾羽の白色は飛び立つときに目だち、ホオジロ属の特徴となる。日本では全土にごく普通の鳥で、「一筆啓上つかまつる」「源平ツツジ白ツツジ」と聞きなされる声は風格があり、飼い鳥として好まれた。
 同属のミヤマホオジロE. elegansは全長約15.5センチメートル。日本には冬鳥として渡来し、本州西部、九州には少なくないが、関東地方以北には少ない。対馬(つしま)では繁殖の例がある。眉斑とのどが美しい鮮黄色で、雄の頭上は黒色である。木に止まるとき頭上の羽冠を立てることと、胸にある黒色の三角紋とはこの種最大の特徴である。姿も声もよいので飼い鳥として好まれる。
 ツメナガホオジロとユキホオジロは属が異なる。ツメナガホオジロCalcarius lapponicusは全長約15.5センチメートル。雄の夏羽は頭上、顔、あご、のどが漆黒色で黄白色の眉斑が顕著である。冬羽は頭上に黄褐色斑、背面に黒褐色縦斑がある。後頭に栗(くり)色斑のあることと、後趾(こうし)のつめがヒバリのように長いことがこの種の特徴である。日本には冬季にまれに広い海浜や農耕地に飛来する。ユキホオジロPlectrophenax nivalisは全長約16.5センチメートル。色彩は白と黒を基調として上品である。雄の夏羽は背、肩、中央尾羽、初列風切(かざきり)の前半、三列風切、小翼羽が黒、そのほかは白。冬羽は頭頸(とうけい)部、背、肩が白、黒、淡赤褐色のまだらである。日本には冬季に北海道、本州の日本海側の雪原に飛来するが、数は少ない。[坂根 干]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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