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ポロニウム polonium

翻訳|polonium

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ポロニウム
polonium

元素記号 Po ,原子番号 84。周期表 16族,酸素族元素の1つで,天然放射性元素。 84番元素の存在は 1889年 D.メンデレーエフによって予言されていたが,98年キュリー夫妻によってピッチブレンドから発見され,M.キュリーの故国ポーランドにちなんでポロニウムと命名された。天然には,質量数 218,214のウラン系核種,215,211のアクチニウム系核種,216,212のトリウム系核種が存在するが,このほか 20種の人工放射性核種が知られている。単体は灰白色の半金属で,融点 254℃,比重 9.32 (α体) ,9.51 (β体) 。化学的性質はテルルおよびビスマスに類似している。ポロニウム 210はα線源として用いられる。

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百科事典マイペディアの解説

ポロニウム

元素記号はPo。原子番号84。融点254℃,沸点962℃。放射性元素の一つ。1889年メンデレーエフがその存在を予言し,1898年キュリー夫妻がピッチブレンド中から発見,夫人の故国ポーランドにちなんで命名。
→関連項目原子力電池

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世界大百科事典 第2版の解説

ポロニウム【polonium】

周期表元素記号=Po 原子番号=84融点=254℃ 沸点=962℃比重=9.32(α‐ポロニウム),9.4(β‐ポロニウム)電子配置=[Xe]4f145d106s26p4おもな酸化数=II,IV,VI周期表第VIB族元素に属する酸素族元素の一つ。1889年D.I.メンデレーエフは,周期表のこの位置にいまだ知られていない原子番号84の元素が存在するはずであると予言した。98年にキュリー夫妻は,現在のチェコスロバキア領ボヘミアのヨアヒムシュタール鉱山産のウラン鉱石,ピッチブレンドからこの84番元素を発見し,夫人の故国ポーランドにちなんでポロニウムと名づけられた。

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大辞林 第三版の解説

ポロニウム【polonium】

16 族(酸素族)元素の一。元素記号 Po  原子番号84。同位体はいずれも放射性。最も半減期の長い核種の質量数は二一〇。1898年フランスのキュリー夫妻が質量数二一〇の同位体をラジウムとともに発見。銀白色の軟らかい金属。質量数二一〇の核種は α 線源として利用される。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ポロニウム
ぽろにうむ
polonium

周期表第16族に属し、酸素族元素の一つ。1898年フランスのキュリー夫妻によって、ピッチブレンドからラジウムとともに発見された放射性元素で、夫人の生国ポーランドにちなんで命名された。天然放射性系列にはポロニウムの七つの同位体が含まれるが、このときのものは半減期138.4日のポロニウム210である。ウラン238の崩壊生成物としてウラン鉱石中に存在するが、含有量はきわめて少ない(ピッチブレンドでも1トン当り0.1ミリグラム以下)。最近では原子炉内でビスマスに中性子を照射し、次の核反応によってミリグラム程度の量でつくられる。

 中性子照射したビスマスの塩酸溶液に銀を入れると、イオン化傾向の差で銀の表面にポロニウムが析出する。これを真空昇華すると単体を得ることができる。銀色の光沢をもつ軟らかい金属で、低温でのα(アルファ)型(単純立方格子)、高温でのβ(ベータ)型(単純菱面体(りょうめんたい)格子)の二つの変態がある。化学的にはテルルおよびビスマスに類似している。ポロニウム210はα線源として用いられる。またベリリウムとの合金はγ(ガンマ)線の混ざらない中性子源として重要。[鳥居泰男]

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世界大百科事典内のポロニウムの言及

【キュリー】より

…自然に放射線を放出するこれらの現象に対して,〈放射能〉ということばを提唱した。天然鉱石の放射能を調べる中で,強い放射能をもつ未知の元素の存在を予測し,98年,ピエールとの協同でウランの原鉱石ピッチブレンド中に新元素を発見し,その一つを祖国ポーランドにちなんでポロニウム,もう一つをラジウムと名づけて発表した。その過程で放射線を目印にした分析法など,放射化学の基本的方法の開発を行った。…

【キュリー】より

…98年以降妻マリーの放射能に関する研究に協力して,ウランの原鉱石ピッチブレンドの分析を行い,強い放射能をもつ新元素を発見した。これらの新元素は,ポロニウムとラジウムと名付けられ,98年の7月と9月にそれぞれ発表された。この発見は,1900年にパリで開かれた国際物理学会議でも報告され世界的に認められた。…

※「ポロニウム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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