アフリカ南東部にある内陸国。正称はマラウイ共和国Republic of Malawi。北半部は東側をタンザニア、西側をザンビア、南半部は東西ともにモザンビークに接する。旧称イギリス領ニアサランド。イギリス連邦加盟国。面積11万7726平方キロメートル(2020)、人口1275万8000(2006推計)、1320万(2008)、1756万3749(2018センサス)。首都はリロングウェ。
◎正式名称−マラウイ共和国Republic of Malawi。◎面積−11万8484km2。◎人口−1569万人(2010)。◎首都−リロングウェLilongwe(67万人,2008)。◎住民−チェワ人(マラウイ湖岸),トンガ人(北部),チポカ人(中部),ヤオ人(南部)などバントゥー系民族。◎宗教−キリスト教80%,イスラム13%,土着宗教。◎言語−英語(公用語)のほかチェワ(ニャンジャ)語(国語,公用語),トゥンブカ語などバントゥー諸語。◎通貨−マラウイ・クワチャMalawi Kwacha。◎元首−大統領,ムタリカArthur Peter Mutharika(2014年5月就任,任期5年)。◎憲法−1995年5月制定。◎国会−一院制(定員193,任期5年)。最近の選挙は2009年5月。◎GDP−43億ドル(2008)。◎1人当りGNI−170ドル(2006)。◎農林・漁業就業者比率−84%(1997)。◎平均寿命−男55.1歳,女55.4歳(2013)。◎乳児死亡率−58‰(2010)。◎識字率−73.7%(2009)。 * *アフリカ南東部の共和国。東アフリカ大地溝帯の南端にあたり,マラウイ(ニヤサ)湖の西岸にある。大部分が標高500m以上の高原地帯で,北端,南東端には標高2500〜3000mの山地がある。気候は熱帯性だが高地ではしのぎやすい。農業が主で,タバコ,綿花,ラッカセイ,トウモロコシ,茶を主産し,タバコが輸出の7割前後を占める。マラウイ湖での漁業が盛ん。キリ油の産もある。 15−16世紀にマラビ王国が興り,17世紀に最盛期を迎えたが,やがてアラブによる奴隷貿易の中心地となった。1859年リビングストンが到達,1891年英保護領ニヤサランドとなった。英国はニヤサランドを南北ローデシアの鉱山への労働力供給源とし,1953年南北ローデシアとともにローデシア・ニヤサランド連邦を形成したが,利害対立により1963年連邦は解体した。1964年イギリス連邦内の自治国マラウイとして独立,1966年共和国に移行した。独立以来,終身大統領バンダとマラウイ会議党による独裁が続いたが,内外の批判が高まり,1993年複数政党制の導入を決定した。1994年の大統領選挙,総選挙では野党が勝利し,1997年バンダは引退を宣言,野党・統一民主戦線のムルジ大統領と和解した(ムルジ大統領は1999年6月再選)。2004年の大統領選挙で統一民主戦線のムタリカが当選したが,議会選挙では統一民主戦線は大幅に議席を減らし,野党・マラウイ会議党が第一党となった。2007年12月中国と国交樹立。 →関連項目ザンビア|ジンバブエ|南部アフリカ開発共同体|ムズズ