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マリア観音 マリアかんのん

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

マリア観音
マリアかんのん

江戸時代,特に五島列島や平戸諸島で,隠れキリシタンが聖母マリアの化身として,ひそかに崇拝した観音像。表向きは納戸神 (なんどがみ) と呼ばれた仏教的偶像を装った。これはキリスト教信仰の弾圧を避けるための方途として具象化したものであった。

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デジタル大辞泉の解説

マリア‐かんのん〔‐クワンオン〕【マリア観音】

江戸時代、隠れキリシタンが聖母マリアに擬してひそかに崇拝の対象とした観音像。像の一部に十字架を隠している例が多い。

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百科事典マイペディアの解説

マリア観音【マリアかんのん】

禁教下,長崎県下の外海(そとめ)・浦上・五島地方の隠れキリシタンたちが,聖母マリア像の代用とした観音像。多く中国渡来の青磁または白磁の仏像。

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世界大百科事典 第2版の解説

マリアかんのん【マリア観音】

長崎県下の外海(そとめ)・浦上・五島地方に潜伏したキリシタンが,観音像をサンタ・マリア像に代用したものをいう。その多くは中国渡来の白磁の観音像。純粋の仏像なので十字架などをつけたマリア観音はむしろ贋造のにおいが強い。観音像即マリア観音ではなく,サンタ・マリアのイメージを求めて潜伏キリシタン,あるいは今日の隠れキリシタンがあがめていた由緒がなければ,マリア観音たりえないのである。【片岡 千鶴子】

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大辞林 第三版の解説

マリアかんのん【マリア観音】

江戸時代に、隠れキリシタンがひそかに崇敬した、観音像を聖母マリア像に擬したもの。イエスになぞらえた幼児を抱く像もある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

マリア観音
まりあかんのん

江戸時代のキリスト教禁制下でキリシタンに拝された観音像。美しい白磁や青磁の像で、幕府に没収された。浦上三番崩れ(1856=安政3)のおりの岡部長崎奉行(ぶぎょう)の「浦上村百姓異宗の儀」の報告に「ハンタマルヤと申(もう)す白焼仏」「子を抱き候(そうろう)観音体の仏はリウス幼稚の砌其(みぎりその)母ハンタマルヤ養育いたし候姿、全く観音の像にて」「異宗の本尊はハンタマルヤと申、右流浪(るろう)中リウスと申仏を出産いたし候趣(おもむき)」などと記されている。生月(いきつき)島(長崎県平戸(ひらど)の西北方)のマリア像の左手に対し、マリア観音は右手に子を抱えている。[野村暢清]
『浦川和三郎著『浦上切支丹史』(1943・全国書房) ▽片岡彌吉著『かくれキリシタン』(1967・NHKブックス) ▽『キリシタン研究 第一集~第19集』(1957~79・キリシタン文化研究所)』

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世界大百科事典内のマリア観音の言及

【母子神信仰】より

…オリエント世界に出現した初期キリスト教は,父子神信仰を正統的教義にすえたため,こうした母子神信仰を偶像崇拝として排斥したが,カトリックや東方正教は聖母マリア信仰という形で古代母子神信仰を事実上復活させている。そのカトリックが日本に伝来し,江戸幕府によって禁圧された際,マリア信仰は観音信仰と習合しマリア観音という特異な母子神信仰を生みだした。日本の母子神信仰では,この観音とともに鬼子母神(きしもじん)が出産・育児と結びつく代表的な崇拝対象である。…

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