マルク(通貨)(読み)マルク

百科事典マイペディア 「マルク(通貨)」の意味・わかりやすい解説

マルク(通貨)【マルク】

ドイツの通貨単位。1マルク=100ペニヒ(Pfennig)。1871年のドイツ帝国成立後に金本位制に立脚して設定。1914年第1次大戦開始後に兌換(だかん)停止,紙マルクとなるが,戦後インフレーションで崩壊。1923年レンテンマルクの発行で貨幣価値は奇跡的に安定,1924年金本位制のライヒスマルクを発行。これはナチス時代には厳格な統制を受けた。第2次大戦後,1948年西独で新たに西ドイツ・マルクを発行。また東独では1948年−1990年東ドイツ・マルクを発行。1990年10月の東西ドイツ統一に先立つ7月1日に両ドイツ間で通貨・経済・社会同盟条約が発効し,旧東ドイツ・マルクは西ドイツ・マルクに統合された。統一ドイツがEUに加盟したため,2002年1月からのヨーロッパ連合(EU)の単一通貨〈ユーロ〉導入にともない,〈ユーロ圏〉のドイツでは移行期間以後姿を消した。1ユーロ=1.95583ドイツ・マルク。
→関連項目ドイツ

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