日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
マンロー(David Munrow)
まんろー
David Munrow
(1942―1976)
イギリスの管楽器奏者、音楽学者。バーミンガム生まれ。早くから多方面にわたる音楽の勉強を進め、リコーダーを中心とする各種の古い管楽器の演奏と、中世・ルネサンス音楽の研究を中心に活動。1967年にロンドン古楽コンソートを設立して、古い音楽の演奏をそれまでの学究的堅苦しさから解放、生き生きとした表情と音楽性によって表現した。BBC放送の音楽解説者、ロンドン王立音楽院のリコーダーの教授、王立シェークスピア劇場の音楽担当など多方面に活躍し、同世代および次世代の、古い音楽の演奏家や演奏スタイルに強い影響を与えた。著書に『中世・ルネサンスの楽器』(1976)がある。
[美山良夫]
『柿木吾郎訳『中世・ルネサンスの楽器』(1979・音楽之友社)』