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マーリブ Ma'rib

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

マーリブ
Ma'rib

イエメン東部,イエメン高地の東麓にある町。サヌアの東 88kmにある。古くはサバ王国の首都で,前8世紀の神殿や陵墓を含む広大な廃虚が残り,特に巨大なダム遺跡で知られる。旧約聖書に登場する「シバの女王」がその繁栄を伝える。城塞にはサバ碑文をはじめ多数の遺物が陳列されている。現在は石造の家の多い小商業中心地で,付近で岩塩が採掘され,良質のウマが飼育される。

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デジタル大辞泉の解説

マーリブ(Ma'rib)

イエメン西部の町。首都サヌアの東約120キロメートルに位置する。古代より交易の拠点として栄え、旧約聖書のシバの女王と関わりがあるというサバ王国(シバ王国)の首都が置かれた。紀元前8世紀頃のダムや、太陽と月の神を祭る神殿の遺跡がある。

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世界大百科事典 第2版の解説

マーリブ【Ma’rib】

イエメンの東部,サヌアから約120kmの高原にある町。人口1万3000(1975)。サバ(シバ)の女王で知られるサバ王国(前1000ころ‐前115)の都が置かれたところで,巨大なマーリブ・ダムが築かれた。ダムは数次の修復を経て約1000年にわたって維持されたが,575年崩壊したと伝えられる。サバ王国はインド洋地中海を結ぶ香料貿易集散地として繁栄したが,交易の中心地が他へ移り,国力が衰退してダムも崩壊したとされる。

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大辞林 第三版の解説

マーリブ【Mārib】

イエメン、サヌアの北東165キロメートルにあるシバ王国(前1000頃~前115)の古代都市の遺跡。紀元前八世紀に、この近くの河川に巨大なダムが建設され、農業生産を増大させたが、ダムは紀元後542年に決壊。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

マーリブ
まーりぶ
Mrib

アラビア半島の南部、イエメン共和国西部にある古代の遺跡。城砦(じょうさい)や神殿とともに石造りの巨大な灌漑(かんがい)用ダムの遺跡がある。また古代南アラビア文字の碑文も多数出土している。本格的な調査はいまだ実施されていない。マーリブはサバ王国の首都であったが、王国の起源やダムその他の遺跡の建造年代については定説がない。『旧約聖書』でソロモン王を訪れたシバの女王は、このサバ王国となんらかの関連があるものと考えられている。碑文は少なくとも紀元前5世紀にさかのぼる。王国は3世紀末にヒムヤル王国に併合されるが、ダムはその後もマーリブを潤していた。ダムの最後の修復の記録は542年で、その後しばらくして最終的に崩壊したようである。[後藤 明]

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