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ミカドアゲハ Graphium doson

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ミカドアゲハ
Graphium doson

鱗翅目アゲハチョウ科。前翅長 40~48mm。翅は黒色で,翅表に黄青色の斑紋がある。裏面の斑紋は灰白色で,後翅にはそのほかに赤または橙色の斑紋がある。尾状突起はなく,アオスジアゲハに似るが,前翅の前縁と外縁にも斑紋があり,斑紋は黄色がかる。成虫は迅速に飛び,花に集り,また湿地で吸水する。普通年2回,南西諸島では年4回ぐらい発生するといわれる。幼虫の食草はモクレン科オガタマノキ,タイワンオガタマノキなど。本州 (暖地) ,四国,九州,南西諸島からインドネシア,東南アジアに広く分布する。日本産は亜種 G. d. albidumといい,高知県では特別天然記念物として保護されている。なお八重山諸島産は別亜種 G. d. perillusとされる。

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百科事典マイペディアの解説

ミカドアゲハ

鱗翅(りんし)目アゲハチョウ科の1種。開張70mm内外。黒地に青緑色の斑紋があり,後翅裏面に赤斑または黄だいだい斑がある。幼虫はモクレン科のオガタマノキの葉を食べ,成虫の多くは春,一部は夏に現れる。

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世界大百科事典 第2版の解説

ミカドアゲハ【Graphium doson】

鱗翅目アゲハチョウ科の昆虫(イラスト)。アジアの熱帯の山地に分布し,対馬南部が分布の北限となる。無尾の中型のチョウで,開張は7cm内外。アオスジアゲハに似ているが斑紋はより複雑,裏面に銀色の光沢がある。飛び方もアオスジアゲハよりやや緩やかで,野外でも一見して区別できる。紀伊半島以西の本州の暖地,四国,九州に分布するが,食樹を中心とするきわめて狭い範囲に限って見られる。本土では年1回,5月に発生し,部分的に第2化つまり夏型が7~8月ころ羽化する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ミカドアゲハ
みかどあげは / 帝揚羽
common jay
[学]Graphium doson

昆虫綱鱗翅(りんし)目アゲハチョウ科に属するチョウ。本種は暖地性のもので、本州では三重・和歌山・広島・山口の諸県、四国では徳島・高知・愛媛の諸県、九州では全県下(対馬(つしま)を含む)に産し、また種子島(たねがしま)、屋久島(やくしま)、奄美(あまみ)大島、沖縄本島、八重山(やえやま)諸島などの南西諸島にも分布する。国外では台湾、中国南部から東南アジアにかけて分布が広く、日本はその分布北限となる。高知市の本種は国指定の特別天然記念物になっている。和名は学名に与えられたmikado(現在は使用されない)からきている。はねの開張は70ミリ内外。大きさ、はねの形はアオスジアゲハそっくりであるが、はねには淡青色ないし淡黄色の多くの斑点(はんてん)がある。日本本土(南西諸島を除く)では年発生回数は不定、一化のものから三化に至る変異がある。幼虫の食草はモクレン科のオガタマノキ、タイサンボク(北アメリカ原産、庭園に植栽)などで、蛹(さなぎ)の状態で冬を越す。[白水 隆]

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