ミンストレルショー(その他表記)minstrel show

翻訳|minstrel show

デジタル大辞泉 「ミンストレルショー」の意味・読み・例文・類語

ミンストレル‐ショー(minstrel show)

19世紀中ごろから、米国黒人ふんした白人が歌・踊り寸劇などを演じた大衆演芸。このショーを始めた劇団名にちなむ。

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精選版 日本国語大辞典 「ミンストレルショー」の意味・読み・例文・類語

ミンストレル‐ショー

  1. 〘 名詞 〙 ( [アメリカ] minstrel show ) アメリカの南部で一九世紀中ごろから二〇世紀初めにかけて流行した、大衆的なショー。歌と寸劇で構成され、白人も黒人も顔を黒く塗るのを特色とした。ミンストレル

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改訂新版 世界大百科事典 「ミンストレルショー」の意味・わかりやすい解説

ミンストレル・ショー
minstrel show

1820年代に成立したアメリカの芸能黒人奴隷の生活を類型的に描いた歌,踊り,寸劇などからなり,顔を黒く塗った白人によって演じられたが(この手法をブラックフェースと呼ぶ),後には黒人自身も演じるようになった。バージニア・ミンストレルズ,クリスティ・ミンストレルズなどの一座が有名で,ショーボートなどでも演じた。初期の最も重要な芸人はライスThomas Dartmouth Rice(1808-60)で,彼が自分の歌と踊りにつけたジム・クローという名は,ミンストレル・ショーの重要な登場人物の名となり,さらに黒人一般を指す差別的な言葉として定着した。ミンストレル・ショーに現れた黒人像は,白人大衆の恣意的想像力が生んだ現実離れしたものだが,他方,このジャンルはミュージカルの先行形態の一つとして重要である。とくにS.C.フォスターの《ケンタッキーのわが家》《オールド・ブラック・ジョー》をはじめ,ミンストレル・ショーから広まったポピュラー・ソングは多い。19世紀中葉にはいくつもの一座によって演じられたが,世紀末に至ってしだいに衰えた。
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百科事典マイペディア 「ミンストレルショー」の意味・わかりやすい解説

ミンストレル・ショー

19世紀中ごろから米国で盛んになった芸能。顔を黒く塗った白人が黒人の歌をうたうのが呼び物となり,のち黒人も出演した。バージニア・ミンストレルズなどのグループ活躍フォスター歌曲など,ミンストレル・ショーで歌われ有名になった曲も多い。20世紀に入ると衰えたが,ミュージカルの先行形態の一つといえる。
→関連項目ケークウォークジョルソン

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ミンストレルショー」の意味・わかりやすい解説

ミンストレル・ショー
minstrel show

ニグロ・ミンストレルとも呼ばれ,1840~80年頃アメリカで人気のあった演芸。顔を黒く塗った白人が,黒人の口調動作をまねて歌ったり踊ったり,あるいは喜劇的な演技をする。中央に司会者がおり,それを囲んでコーラスが半円形に並び,コーラスの両端にいる2人が喜劇的役割を担当する構成で,クリスティ・ミンストレルズをはじめ多くのグループが活躍した。

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世界大百科事典(旧版)内のミンストレルショーの言及

【ミュージカル】より

…同じく先行芸術であるオペレッタと形式的には酷似しているが,題材の点でミュージカルのほうが庶民的で現実的である。他方,イギリスではミュージック・ホール,アメリカではミンストレル・ショーバーレスクボードビルなどの大衆芸能にも依存して発達したが,これらの芸能が個々の出演者の芸や個々の場面によって観客に訴えたのに対して,ミュージカルは作品全体の魅力をも重視し,一貫した物語をもつ。この違いは,初期のミュージカルと並行して発展した芸能であるレビューと比べたときにも認められる。…

※「ミンストレルショー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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