モッブ(英語表記)mob

翻訳|mob

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

モッブ
mob

リンチ,テロリズム暴動などにみられるように,なんらかの対象を積極的に攻撃する活動的群衆集団をいう。その攻撃の対象は,リンチなどでは特定の個人であり,またナチス・ドイツにおけるユダヤ人迫害の暴動のような場合は特定の社会集団であるが,ときには特定の対象をもたずに成員の攻撃的傾向が爆発する場合もある。特徴としては通常,(1) 感情行動の同調を含む精神的同質性,(2) 幼児的な情緒性,(3) 誇大妄想,催眠状態などの非合理性があげられる。

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百科事典マイペディアの解説

モッブ

リンチ,暴動などにみられるように,一定の対象を積極的に攻撃する活動的な群集の状態。暴衆とも訳す。思惟(しい)はもとより感情や外的行為をも含んだ同質性,残忍性・熱狂を伴った情緒性,および非合理性をその特徴としてもち,ときには特定の攻撃対象をもたない場合もある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

モッブ
もっぶ
mob

もっとも包括的には、共通の情緒的な衝動の影響を受けた、空間を共有した不安定な集合的行為をいう。「群集」に近似的な概念であるが、活動する群集である点や、より狭くは一定の確定された目的を志向する点や、相互行為の明確な焦点を欠くなどの点で群集とは区別される。モブともいう。活動的群集としてのモッブには、攻撃的群集(暴動、リンチ、テロリズム)、逃走的群集(パニック)、取得的群集(略奪)、表出的群集(集合的舞踊)が含まれる。Eメールやインターネットが登場すると、それらを介して不特定多数の人々が公共の場所に突然集合し、目的を達成すると即座に解散するフラッシュモッブ(フラッシュモブflash mob)とよばれる現象が可能になった。[矢澤修次郎]
『伊藤昌亮著『フラッシュモブズ――儀礼と運動の交わるところ』(NTT出版・2011)』

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世界大百科事典内のモッブの言及

【暴動】より

…現代の大衆民主主義社会でも,アメリカの黒人暴動にみられるようにうっ積した不満のはけ口として自然発生的な群集の集団的暴力行使が行われることがある。このような群集は社会集団論の見地からモッブmob(乱衆)と呼ばれることもある。 暴動の原因が単に日常的不満の蓄積にとどまらず,合法的な政権交代の展望の欠如にまでいたると,それは容易に組織的,計画的な内乱へと転化していく。…

※「モッブ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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