ヤング率(読み)ヤングリツ

百科事典マイペディアの解説

ヤング率【ヤングりつ】

伸び弾性率とも。一様な太さの棒の一端を固定して他端を軸方向に単位断面積当りFの力を加えて単位長さ当りlだけ引きのばしたとき(または縮めたとき),F/lがヤング率。1807年T.ヤングが導入。
→関連項目エリンバー強化プラスチックゴム状弾性弾性率不飽和ポリエステル樹脂

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法則の辞典の解説

ヤング率【Young's modulus】

固体試片の軸方向に均一な応力 P をかけたとき,単位長当たりの伸び(歪み)を ε とすると,弾性限界内ではフックの法則*が成立し,PEε となる.この比例定数 E(=P/ε)をヤング率という.物質固有の定数である(かまぼこの品質を測る際の一つの尺度となっている).

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世界大百科事典 第2版の解説

ヤングりつ【ヤング率 Young’s modulus】

弾性係数の一つ。等方的な弾性体で,一つの方向に引張り(または圧縮)の力を加え,それに垂直な方向には力を0の状態で弾性変形を起こさせる。このときの引張り応力(または圧縮応力)σと力の方向に生じたひずみεとの比E=σ/εをヤング率と呼ぶ。T.ヤングによって導入された。多くの金属,無機物質などで,Eの大きさはだいたい1010N/m2の程度。弾性係数【二宮 敏行】

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ヤング率
やんぐりつ

固体を一つの方向に張力を加えて引き伸ばした(ただし側面は自由で、断面積は縮む)ときの弾性率をヤング率、あるいは伸び弾性率という。イギリスの物理学者T・ヤングによって導入された。のように力をF、断面積をAとすると張力はTF/Aである。また、長さlΔlだけ伸びたとすると、伸びひずみはSΔl/lである。ヤング率EET/Sで表される。

 のように物体を引き伸ばすとき、物体の幅は収縮し(ポアソン比)、物体は形が変わると同時に体積も変わる。したがってヤング率はずり弾性率Gと体積弾性率Kとの組合せで、
  E=9KG/(3KG)
の関係がある。ゴムのような柔らかい物体ではGKよりも非常に小さい。したがって近似的にE=3Gとしてよい。ヤング率は、物体を引き伸ばすか、たわみを与えて、加えた力と変形量から測定する。

[和田八三久・西 敏夫]


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精選版 日本国語大辞典の解説

ヤング‐りつ【ヤング率】

〘名〙 イギリスの学者T=ヤングの発見した固体の弾性率の一種。一様な太さの棒の一端を固定し、他端に軸方向の力を加えた場合、棒の断面に働く力の大きさは、棒の単位長さあたりの伸びまたは縮みの量に比例する。この比例定数をいう。

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化学辞典 第2版の解説

ヤング率
ヤングリツ
Young's modulus

伸び弾性率ともいう.[別用語参照]弾性率

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世界大百科事典内のヤング率の言及

【弾性】より

…比例限度をこえるひずみの大きいところでは,高次弾性を考えねばならないが,ふつう,弾性限度の範囲内では,近似的に比例関係が成立しているとして取り扱ってさしつかえない。 弾性係数としては,伸びのひずみと応力の関係を与えるヤング率,ずれのひずみと応力の関係を与える剛性率(ずれの弾性係数),静水圧(すべての方向に一様な圧力)による体積変化の割合を与える体積弾性率などがある。また,ある方向に伸び(あるいは縮み)のひずみを生じさせたとき,その方向と垂直な方向に逆符号のひずみ(伸びに対しては縮み,縮みに対しては伸び)が生ずるが,この二つのひずみの割合をポアソン比と呼ぶ。…

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