コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

ユダヤ哲学 ユダヤてつがくJewish philosophy

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ユダヤ哲学
ユダヤてつがく
Jewish philosophy

世界各地のユダヤ人によって行われる哲学活動の総称。前2世紀のヘレニズム世界における離散したユダヤ人 (ディアスポラ) の思想活動を出発点とする。最初のユダヤ人哲学者として,新プラトン派の影響下にモーセ五書の解釈を行なったアレクサンドリアフィロンが知られているが,一般にユダヤ哲学といった場合,おもに中世イスラム圏でイスラム哲学の影響下に起った宗教的哲学的傾向をさす。これはユダヤ教神学にムータジラ派の教えや新プラトン主義アリストテレスの哲学が結合したものである。サディア・ベン・ヨゼフはこの期の重要な哲学者で,ユダヤ教の教理と儀礼を合理主義的立場から論じた。ユダヤ思想に新プラトン主義を取入れる試みはイブン・ガビロルによって完成され,またアリストテレス哲学を導入した思想家としてはマイモニデスが重要である。近世ではスピノザ,M.メンデルスゾーンが,現代では M.ブーバーが思想界に影響を与えている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典 第2版の解説

ユダヤてつがく【ユダヤ哲学】

ユダヤ人はギリシア人のように厳密な意味における〈哲学〉の観念をもっていない。もちろん聖書には神,自然,人間などについて彼らの哲学的関心を示す多くの思想が見いだされる。しかし,彼らの究極的目的は,これらの諸概念を知的対象として究明することではなく,むしろそこに啓示された〈モーセ律法〉を絶対的なものとして受け取り,それをいかにして完全に実現するかという信仰的実践の問題にあったことは言うまでもない。 ユダヤ人が最初に哲学に対する関心を示したのは,異質的な外来思想と接触し,彼らの伝統的な教えとの矛盾を感じ,それについて懐疑し始めたときからである。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

ユダヤ哲学の関連キーワードフィロン[アレクサンドリア]マーチン ブーバーイブン・マサッラアブラバネルヘブライ文学ショーレムカライ派ハレビ

今日のキーワード

だまし面接

企業が面談や懇談会と称して就職活動中の学生を呼び出し、実質的には学生を選考する偽装面接のこと。2016年卒業の大学生に対する選考活動の開始時期を、従来の4月1日から8月1日以降へと後ろ倒しする主旨の「...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

ユダヤ哲学の関連情報