デジタル大辞泉 「ラゴス」の意味・読み・例文・類語
ラゴス(Lagos)
ポルトガル南部の港町。古代ローマ時代より港が置かれ、イスラム支配時代も重要な交易の拠点として栄えた。大航海時代にはエンリケ航海王子の命を受けた数多くの探検船の出港地になり、ヨーロッパ初の奴隷市が開かれた。現在は漁業が盛んなほか、アルガルベ地方の代表的な海岸保養地の一。ラーゴス。
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西アフリカ,ナイジェリア連邦共和国の旧首都。人口148万4000(1994)。国の南西部のギニア湾岸に位置し,入江内の四つの小島を中心に大陸側も含む西アフリカ最大の港湾都市である。鉄道の起点で道路・航空路網の要衝をなし,巨大なビルが林立している。国立大学,博物館など学術・文化関係の施設もある。軽工業のみならず重化学工業も出現し,自動車組立て,金属製品の工場もある。ヨルバ族の都市として15世紀ころに建設された大陸側の部分に対して,同じころポルトガル人が島嶼側にラゴス(ラグーン,潟)と命名して交易基地をつくったことから,貿易港としてしだいに発展していった。とくに1820年代からイギリスの領有となる61年までは,奴隷貿易中継港として悪名が高かった。イギリスはヤシ油その他の貿易の拡張と奴隷貿易阻止のための基地とした。1906年に南部ナイジェリア保護領の一部に編入され,14年にイギリスが南北のナイジェリア保護領を統合したとき,ラゴスはこれとは別にギニア湾岸のナイジェリア直轄植民地の一部とされた。54年にナイジェリアは連邦制をとる植民地になり,ラゴスは連邦主都地域に指定された。19世紀末以来ラゴスは民族主義運動の温床となり,1960年のナイジェリア独立後は連邦首都となった。91年に首都は国の中央に位置するアブジャAbuja(人口34万,1994)に移転した。
執筆者:西野 照太郎
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西アフリカ、ナイジェリアの都市。1991年12月にアブジャに遷都するまで首都であった。人口134万7000(1992)。同国南西部のギニア湾岸に位置し、ラゴス島、イコイ島、ビクトリア島および本土部分の四地区からなる。ラゴス島は古くから発達した中心地区で、高層ビルに混じって旧総督官邸、ヨルバ人の首長(オバ)の宮殿、国立博物館、大聖堂などがある。イコイ島の南のビクトリア島は、もっとも開発の歴史が浅く、外国人が多く居住する高級住宅地で、ホテルも多い。ラゴス島対岸の本土側には、ナイジェリア最大の貿易量を誇るアパパ埠頭(ふとう)がある。また、北に同国の空の玄関口であるムルタラ・ムハンマド国際空港も立地する。空港周辺にはナイジェリア最大の工場地帯があり、自動車組立て、金属加工、ビール、繊維、タイヤ再生、家具製造、印刷、製靴の工場が建ち並ぶ。この東側にはラゴス大学のキャンパスが広がり、70年の歴史をもつキングズ・カレッジほか、多くの高等教育機関が集まっている。町は15世紀ころポルトガル人が渡来して以来、交易基地として発展した。1861年イギリスの保護領とされ、以後イギリスのナイジェリア支配の拠点となった。1906年南ナイジェリア保護領に編入され、14年南北ナイジェリア保護領が合併されたとき首都に選ばれた。1976年、首都を内陸のアブジャに遷都することが決定され、91年に移転した。地名はポルトガル語で入り江を意味する。
[島田周平]
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西アフリカ,ナイジェリアの旧首都。15世紀頃からポルトガル人が開発し,奴隷貿易で栄えた。19世紀にイギリスの領有になり,ナイジェリア独立(1960年)後,連邦首都になった。西アフリカ有数の貿易港。現在の首都はアブジャ。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報
…前305か304‐前30年。その王朝をプトレマイオス朝,あるいは開祖プトレマイオスの父ラゴスLagosの名をとってラゴス朝ともいう。
[歴史]
開祖プトレマイオス1世はパレスティナ,キプロス,小アジアにまで領土を拡大し,国内では行政組織を整えて国家の基礎を築き上げた。…
… 今日,ナイジェリアの人口の50%強は農村に居住し,3000万ないし4000万が都市人口と推定される。1974年以降の石油ブームで,ラゴスをはじめとして都市人口が増大し,また失業者も大量に出現し,政府は対策に苦慮している。 イスラム教徒が北部を中心に人口の50%を占め,南部にはキリスト教徒が多く,34%に及んでいる。…
※「ラゴス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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