ロンバルディア(英語表記)Lombardìa

大辞林 第三版の解説

ロンバルディア【Lombardìa】

イタリア北部、ポー川の中流北岸に広がる平原。肥沃ひよくな農業地帯。酪農と米作が盛ん。ミラノを中心に重化学工業も発達。

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世界大百科事典 第2版の解説

ロンバルディア【Lombardia】

イタリア北部の州。面積2万3804km2,人口889万8653(1981)。州都はミラノ。地名は,中世初頭ビザンティン勢力のもとにあったラベンナを中心とする地方をロマーニャと呼んだのに対置して,6世紀以降,ロンゴバルド(ランゴバルド)族の勢力下にあった地帯を,ロンゴバルディアLongobardiaと呼んだのに由来している。ロンゴバルド(ランゴバルド)王国は,774年カール大帝によって征服され,888年イタリア王ベレンガーリオ1世のときに,ロンゴバルディアはミラノを中心とする辺境州と定められた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ロンバルディア
ろんばるでぃあ
Lombardia

イタリア北西部の州。面積2万3850平方キロメートル、人口892万2463(2001国勢調査速報値)。ミラノ、ブレッシアベルガモ、バレーゼ、コモ、パビーアマントバクレモナ、ソンドリオ、レッコ、ローディの11県からなり、州都はミラノ。州の人口はイタリア各州のうち第1位である。ロンバルディア北部は山がちで、レポンティーネ・アルプス(テッシン・アルプス)をはじめ、レーティック・アルプス、バルテッリーナの谷、オロビエ・アルプス、マッジョーレ湖・コモ湖・ガルダ湖を有するプレアルプスなどにより変化に富んだ地形をもつ。それに対して南部ではロンバルディア平原が広がり、ポー川の支流、運河、湧水(ゆうすい)を利用した灌漑(かんがい)農業が行われ、さらにはイタリア経済の心臓部をなすミラノを中心とする大工業地帯が存在する。アルプスの豊富な水から得られる電力や第二次世界大戦後に発見されたメタンガスを基盤として、製鉄、機械、化学、繊維、精油、製紙など多方面の工業活動がみられる。農畜産物では、トウモロコシ、米、牧草、食肉、牛乳などが重要である。[堺 憲一]

歴史

紀元前5~前4世紀にガリア人が来住し、ミラノやブレッシアなどを建設。前222年のミラノ陥落以後、徐々にローマの支配権が浸透していき、皇帝アウグストゥスの時代にローマ化が完成した。紀元後3世紀、ローマの四分統治の発足に伴い、ミラノが皇帝マクシミアヌスの統治する西部帝国の首都となる。569~774年にはパビーアを首都としてランゴバルド王国が栄え、これにちなんでロンバルディアという名称が生まれた。11~13世紀には中世都市が発達する。スプルーガ(シュプリューゲン)峠などローマ時代からのアルプス越え旧ルートに加えて、シンプロン峠やサン・ゴタルド峠の新ルートが開かれ、地中海とヨーロッパを結ぶ通商路として繁栄した。また、12世紀以降、平野部では干拓や運河の建設が行われるようになった。13世紀末から14世紀前半にかけてビスコンティ家の支配が強化され、1395年ミラノ公国が発足する。その後スペインによる統治(1535~1713)を経て、ナポレオン時代を除けば1859年までオーストリアの影響下に置かれた。18世紀後半以降は平野部での酪農・稲作と丘陵部での養蚕を基礎にして、17世紀以来の経済的停滞を克服した。19世紀末~20世紀初頭には水力発電、イタリア商業銀行(1894創設)などを土台にして、イタリア産業革命の主舞台となった。[堺 憲一]

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精選版 日本国語大辞典の解説

ロンバルディア

(Lombardia)
[一] イタリア北部の州。アルプス山地とロンバルディア平原からなる。酪農・穀物栽培などの農業が盛んであり、ミラノを中心に工業も発達する。州都ミラノ。
[二] (一)を中心とする地方。六世紀、ゲルマンの一派ランゴバルド(ロンバルド)族が王国を建設した。

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