コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

ローマ神話 ローマしんわ Roman mythology

5件 の用語解説(ローマ神話の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ローマ神話
ローマしんわ
Roman mythology

古代ローマ人がもっていた神話。ローマには当然固有の神話があったが,ギリシア文化の影響を強く受けた歴史時代のローマ人たちは,ローマの神々の大部分に「ギリシア的解釈」を施し,ギリシア神と完全に同一視するようになっていたため,現存するラテン文学中に見出される神話は,ほとんどすべてがギリシア神話を神名までラテン語名に変えて再説したものであり,ローマに固有の神話は,ほんのわずかの例外を除き,ほぼ完全に失われてしまった。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉の解説

ローマ‐しんわ【ローマ神話】

古代ローマ人がみずからの神々を、その性格に基づいてギリシャの神々と同一視して構成した神話。ゼウスユピテルポセイドンネプトゥーヌスなどの同一化がみられる。→ギリシャ神話

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版の解説

ローマしんわ【ローマ神話】

古代ギリシア人はまことに多彩な神話を繰り広げてみせたが,何事につけ彼らと並び称されるローマ人は,神話を〈宇宙の生成と神々についての物語〉と狭く定義するならば,固有の神話といえるものをほとんど残していない。
[ローマの古神格]
 しかし,キケロの有名な言葉に〈われわれは諸芸術についてはギリシア人に所詮かなわない。しかし宗教性の点や,万物は神々による支配に服しているという洞察まで達した唯一の叡知を有する点では,すべての民族にまさる〉とあるように,ローマにも早くより独自の神崇拝が存在した。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

大辞林 第三版の解説

ローマしんわ【ローマ神話】

古代ローマ人が尊崇する神々や英雄たちを古伝承をもとにギリシャ神話に結びつけ、あるいはなぞらえて構成した神話。紀元前三世紀以降、ギリシャ文学の受容と摂取のもとに形成され、後世西欧世界は専らローマ文学を通してギリシャ神話に親しんだ。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ローマ神話
ろーましんわ

ローマの神々は、古くからギリシアの神々と同一視されていた。紀元前3世紀には、すでにユピテルゼウス、ユノ=ヘラ、ミネルウァアテネマルスアレスウェヌスアフロディテメルクリウス=ヘルメス、ディアナアルテミスなどの神々の融合が行われていた。これらローマの神々のギリシア化を促した原因の一つは、ギリシア文化を盛んに取り入れていたエトルリアの影響を早くからローマが受けていたことによる。したがってエトルリアの神々も、ティニア=ゼウス、ウニ=ヘラ、トゥラン=アフロディテ、トゥルムス=ヘルメスなどのようにギリシアの神々と同一化されていた。初期のローマ人はこの宗教的事実を背景として、おもに歴史的事件や祭儀の起源を説明するためにギリシア神話を受け入れた。やがてローマに文芸が発達すると、作家たちは競って神話をもとに叙事詩や劇を書き、とくに歴史を主題としたナエウィウスエンニウスの作品では、トロヤを追われたウェヌス女神の子アエネアスが、ロムルスを始めとするローマ建国の英雄たちの祖先になるという、独自な神話解釈を発展させた。こうしてローマに定着したギリシア神話は、しかしすべての物語が受け継がれたわけではなく、たとえば、ゼウスに反抗したプロメテウスや肉親殺しのオイディプスオレステスの話などは、道徳を重んじるローマ人には好まれなかった。
 またギリシア神話の受容以前には、ローマ固有の神話が存在したと想像されるが、そのほとんどがローマ文学古典期以前に忘れ去られ、今日ではわずかにアンナ・ペレンナ祭の起源譚(たん)が残っているにすぎない。その失われた神話を求めて、現在神話学者たちはローマの祭儀に注目している。たとえば、曙(あけぼの)の女神マテル・マトゥタの祭であるマトゥラリアでは、婦人たちが奴隷女を鞭(むち)打って神殿から追い出し、姉妹の子供をかわいがるしぐさをするという奇妙な儀式を行うが、これはインド神話における曙の女神が、闇(やみ)を払い、姉妹の夜の女神が産んだ太陽を育てるという神話と一致している。したがって、マテル・マトゥタをめぐって、インド・ヨーロッパ語族共通の神話にさかのぼる古い話がローマに存在したと考えられる。同様の比較神話の方法により、ディウァ・アンゲロナ、フォルトゥナ・プリミゲニア、ルア・マテルなどの土着の神々の性格と神話も明らかにされている。なお『祭暦(フアステイ)』において、ローマ文学古典期の詩人オウィディウスは、おもにギリシア神話を用いてさまざまなローマの祭儀を解釈しているが、そのつくられた起源譚のなかにもしばしば古いローマ神話の要素がみいだされる。[小川正広]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

ローマ神話の関連キーワードギリシア神話ギリシア悲劇ギリシア文字ギリシャ語ギリシャ神話ギリシア喜劇ギリシア科学聖婚《古代ギリシア作家叢書》古代ギリシア文字譜

今日のキーワード

トランスアジア航空

台湾・台北市に本拠を置く航空会社。中国語名は復興航空。1951年、台湾初の民間航空会社として設立。83年に台湾の国産実業グループに経営移管され、組織改編を実施した。92年に国際チャーター便の運航を始め...

続きを読む

コトバンク for iPhone

ローマ神話の関連情報