一蓮托生(読み)イチレンタクショウ

  • いちれんたくしょう ‥タクシャウ
  • いちれんたくしょう〔タクシヤウ〕
  • 一×蓮×托生

デジタル大辞泉の解説

仏語。死後、極楽の同じ蓮華の上に生まれること。
結果はどうなろうと、行動や運命をともにすること。「死ぬも生きるも全員一蓮托生だ」

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大辞林 第三版の解説

が原義
結果はどうあろうと、最後まで行動や運命をともにすること。多く悪いことをともにすることにいう。 -の運命
死後、極楽の同じ蓮華れんげの上に生まれ変わること。仏典にはなく、日本の浄土信仰から生まれた考え。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

死後に極楽浄土菩薩(ぶつぼさつ)と同一の蓮華(れんげ)台上に往生(おうじょう)すること。浄土教では罪障深重(ざいしょうじんじゅう)の身でも、阿弥陀仏(あみだぶつ)の誓願(せいがん)により仏菩薩の座す浄土の蓮華座上に往生し、悟りを窮めることができるとされた。転じて、日本文学のうえでは、とくに江戸時代、来世に恋の成就を期する意に用いられた。また共同で物事にあたり運命をともにする意にも用いられる。[石川力山]

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙
① 仏語。死後、極楽浄土で同じ蓮華(れんげ)の上に生まれること。一蓮。
※岷江入楚(1598)三五「一蓮托生の心後世を契るなり」
② (転じてものごとの善悪や結果のよしあしに関係なく) 最後まで行動、運命を共にすること。
※浄瑠璃・心中宵庚申(1722)下「一れんたくしゃうの閨(ねや)のお同行とじゃれて」
※生々流転(1939)〈岡本かの子〉「けふは呉越同舟の船かね、それとも一蓮托生の船かね」
[語誌](1)死後極楽の蓮華の上に生ずるという阿彌陀信仰から出た語であるが、「一蓮托生」の形では漢訳仏典にない。
(2)「源氏‐鈴虫」に「はちす葉をおなじうてなと契おきて」とあり、一つの蓮に二人が乗るというこの語の想は平安時代には存在したことが明らかだが、一語としては挙例の「岷江入楚」の例が古い。
(3)江戸期に入り、浄瑠璃等で②の意味で多く使われたところから、現在の用法が定着したものか。

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