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万民法 ばんみんほう ius gentium

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

万民法
ばんみんほう
ius gentium

ローマ市民にも適用されたローマの法。「ローマ市民にも外国人にも適用され,あまたの民族に共通する法」 (キケロ) 。市民法はローマ市民にのみ適用され,外国人はローマの法の恩恵を享受できなかった。

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デジタル大辞泉の解説

ばんみん‐ほう〔‐ハフ〕【万民法】

古代ローマで、ローマ市民以外にも適用された法規範。ローマ市民にのみ適用された市民法に対するもの。普遍的規範という性格から自然法と同一視され、また国際法の意味に用いられることもある。

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百科事典マイペディアの解説

万民法【ばんみんほう】

ラテン語ユス・ゲンティウムjus gentiumの訳。古代ローマで市民権を有しない外人にも適用すべく発達した法。〈万民に存在する自然的理性〉という思想に基づく。
→関連項目ローマ法

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世界大百科事典 第2版の解説

ばんみんほう【万民法 Jus gentium】

ローマ法において,ローマ人のみに適用される市民法Jus civileに対し,ローマ人と非ローマ人および非ローマ人相互間の法的関係を律するために発達した法。ローマ古来の市民法においては,法律訴訟要式行為など厳格な言葉や方式を使うことが必要とされた。これに対し万民法は,ローマの通商の拡大により非ローマ人との関係を規律するため,とりわけ前3世紀以来発展し,その後ローマ人相互間の関係にも適用された,主として取引法分野におけるより柔軟な法(売買・賃貸借などの当事者の同意のみによって成立する諾成契約がその代表例)を意味する。

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大辞林 第三版の解説

ばんみんほう【万民法】

ローマ法のうちローマ市民にのみ適用された市民法に対して、それ以外にも等しく適用された法規範。自然の理に基づく万人に共通の法(自然法)として機能し、今日の国際法の萌芽でもある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

万民法
ばんみんほう
ius gentiumラテン語

古代ローマの、ローマ市民と外国人、あるいは外国人同士の間に適用された法律。ユス・ゲンティウムともいわれる。ローマ市民法は、古代の属人主義の原則に従ってローマ人にしか適用されなかったが、外国人との商業その他の関係が盛んになり、外国人とローマ市民間、または外国人間の関係を律する規範が必要となり、それがしだいにローマの法廷で使われるようになって、万民法とよばれるようになったものと考えられる。紀元前242年ごろ、前述の関係間に争われる裁判を担当するプラエトル(法務官)が新たに選挙されるようになったことは、同じ発展の表れである。ユス・ゲンティウムはほかに、普遍的規範という意味で「自然法」と同義に用いられ、また国際法の意味を表すこともある。[弓削 達]

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世界大百科事典内の万民法の言及

【国際私法】より

…しかし,人がそれぞれに固有・独立の法規範をもった社会集団に属し,しかもその集団の枠を越えて交流しあうところには,いついかなる場所と時代にも今日われわれが国際私法と呼ぶ規範によって規律・処理しているような諸問題が発生する。〈市民法ius civile〉をその名の示すとおり市民権をもつ者に対してのみ適用されると考えていたローマの人々は,外人(この時代には今日いうところの国家がないから,したがって外〈国〉人はいない)との交流関係に適用されるための特別の法律を作り,これをすべての民族の人々に適用される〈万民法ius gentium〉と称した。今日でいえば国際関係に適用される特別の実質法である。…

【自然法】より

…こうした混乱の反作用として,ソクラテス,プラトン,アリストテレスの存在論哲学とその自然法論が生じたのであった。 ところでプラトンにおいてすでに人間本性の法則が,他の宇宙論的法のうちに位置づけられていたが,ストア哲学の中で,全宇宙を支配する神的摂理の法すなわち〈永久法〉と,人間存在に固有の〈自然法〉,それに各国家ごとの〈国法〉が区別され,さらに各民族ごとに多少とも異なって自覚されながら共通に自然法のなごりをとどめる〈万民法〉(私有財産制,一夫一婦制,外交使節の尊重など)が加えられる。この分類はウルピアヌスなどローマの法律家たちに影響した。…

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