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三輪執斎 みわしっさい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

三輪執斎
みわしっさい

[生]寛文9(1669).京都
[没]寛保4(1744)
江戸時代中期の陽明学派の儒学者。名は希賢,字は善蔵,号は執斎,躬耕廬。 19歳のとき江戸に出て,佐藤直方朱子学を学んだ。のち中江藤樹の書を読み,陽明学に転じた。酒井藩に出仕したが,致仕後は江戸に戻り,家塾明倫堂を開き,子弟の教育にあたった。著書『日用心法』『四言教講義』『標注伝習録』など。

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百科事典マイペディアの解説

三輪執斎【みわしっさい】

江戸中期の陽明学者。名は希賢,字は善蔵。京都の人。崎門(きもん)三傑の人,佐藤直方(なおかた)に学ぶ。致良知の説を尊び,1712年王陽明の《伝習録(でんしゅうろく)》に標注を加えて翻刻し,中江藤樹熊沢蕃山なきあと江戸の地での陽明学の先駆をなした。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

三輪執斎 みわ-しっさい

1669-1744 江戸時代中期の儒者。
寛文9年生まれ。沢村親重の次男。佐藤直方に朱子学をまなぶ。前橋藩酒井家につかえたが,辞職して陽明学に転向。京坂でおしえ,のち江戸に明倫堂をひらいた。正徳(しょうとく)2年(1712)刊行の「標註伝習録」はわが国初の「伝習録」注釈書。寛保(かんぽう)4年1月25日死去。76歳。京都出身。名は希賢。通称は善蔵。別号に躬耕廬。

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朝日日本歴史人物事典の解説

三輪執斎

没年:延享1.1.25(1744.3.9)
生年:寛文9(1669)
江戸前・中期の儒学者。名は希賢,通称は善蔵,執斎は号。京都に生まれ,19歳で江戸に出て,山崎闇斎の高弟佐藤直方から朱子学を学ぶ。のちに陽明学に傾倒し,王陽明の致良知説を奉じる。一時上野(群馬県)厩橋藩に仕えるが,致仕する。京都に帰ったのち,再び江戸に出て学舎明倫堂を設立し,子弟を教育する。『標註伝習録』(全3巻附録1巻)は,王陽明の語録『伝習録』の注釈書として最も初期のものであり,日本における陽明学の普及に大きな功績を果たした。その他,高弟河田琴卿が講述を筆記した『伝習録筆記』や,『日用心法』などがある。和歌に巧みであったことでも知られる。例えば,王陽明の「四言教」のなかの「無善無悪は心の体」という語について,「行く舟のなにかさはらむよしもなくあしも南仁波の水のこころに」と詠んでいる。陽明学に対する堅実な理解と平易な解説は,その純篤至誠な人柄とともに,高く評価されている。

(柴田篤)

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大辞林 第三版の解説

みわしっさい【三輪執斎】

1669~1744) 江戸中期の儒学者。京都の人。名は希賢、通称は善蔵。崎門の佐藤直方に学んだが、のち陽明学に転じ、王陽明の「伝習録」を標注翻刻した。著「日用心法」など。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

三輪執斎
みわしっさい
(1669―1744)

江戸中期の儒学者。寛文(かんぶん)9年京都に生まれる。名は希賢。字(あざな)は善蔵。山崎闇斎(やまざきあんさい)門下の佐藤直方(さとうなおかた)に師事して程朱(ていしゅ)学を学んだが、やがて陽明学に転じ直方に絶交された。のち和解。京、大坂、江戸と居所を転々とかえ、大坂では平野含翠(がんすい)堂で講師となり、さらに江戸に出て学塾明倫(めいりん)堂を開くなど陽明学派再興に力を尽くした。晩年は病を得て帰京し、延享(えんきょう)元年5月25日、76歳で死去した。著書には『標注伝習録(ひょうちゅうでんしゅうろく)』(1712)『日用心法(にちようしんぼう)』『大学俗解(だいがくぞくかい)』など数多くある。[上田 穣]

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世界大百科事典内の三輪執斎の言及

【伝習録】より

…上巻は40歳代の語録,中巻は主に50歳代の書簡,下巻は主に50歳代の語録。日本では,三輪執斎の《標註伝習録》が広く読まれ,陽明学の普及に大きな貢献を果たした。【吉田 公平】。…

【陽明学】より

…日本においては陽明学は不幸な出発を強いられたのである。江戸初期には中江藤樹,熊沢蕃山,中期には三輪執斎(みわしつさい)(1669‐1744)が出て陽明学を宣揚したが,古学派,古文辞学派におされてふるわなかった。しかし,幕末維新期を迎えると,陽明学は思想運動としてもっとも盛り上がり,佐藤一斎,大塩平八郎(中斎)が活躍したが,とりわけ佐藤一斎門下から維新期に活躍した陽明学者が輩出した。…

※「三輪執斎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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