コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

中枢院 ちゅうすういんChung-ch'uwǒn

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

中枢院
ちゅうすういん
Chung-ch'uwǒn

朝鮮,高麗朝鮮王朝 (李朝) ,植民地時代の官庁。高麗の成宗 10 (991) 年に創設され,忠烈王以降に密直司と改称,王命出納と軍の機務を司った国家の枢要機関であった。朝鮮王朝の初め,辛昌4 (1392) 年の官制では中枢院が政権と兵権とをあわせ握る最高官職であった。しかしやがて兵権は義興三軍府に移り,定宗2 (1400) 年には承政院に政権が移って,中枢院は消滅した。太宗9 (09) 年には再び中枢院の名称が復活し,世祖 12 (67) 年に中枢府と改め,実務をもたない文武堂上官を優待する機関として存続した。高宗 31 (1894) 年に中枢院と再び改称し,議政府の付属官庁となった。 1910年以降中枢院は政治機関ではなく,総督府の諮問機関として,おもに旧慣習,制度の調査を行い,各種の歴史資料を刊行した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典 第2版の解説

ちゅうすういん【中枢院】

朝鮮の高麗,李朝,日本の植民地時代に設置された官庁名。高麗初期の991年,宋の枢密院にならい創設され,宿衛,軍機などをつかさどり,のち密直司と改称された。李朝初期には政令出納,軍政,警備などをつかさどり軍参謀部の役割をも果たした。のちしだいに権力を移譲し,無任の堂上官の待命する府となった。大韓帝国では1904年議政府所属の内閣諮問機関として復活,日本統治期には朝鮮総督の諮問機関として,要人参議に任じた。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

ちゅうすういん【中枢院】

朝鮮王朝時代の官庁名。出納・軍制・警備などのことをつかさどった。高麗こうらいの制度を踏襲したもの。
旧朝鮮総督府の官制で、総督の諮詢しじゆん機関。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

世界大百科事典内の中枢院の言及

【高麗】より

…一方,中央地方の行政機構も整備された。中央には政務を総轄する三省(中書・門下・尚書),実務を担当する六部(吏・兵・戸・刑・礼・工),王命や軍機をつかさどる中枢院などの官庁がおかれた。地方には重要地点に京や都護府,軍事の要衝に鎮をおき,また全国に約500の郡県と多数の部曲,郷,所,津,駅などをおいた。…

※「中枢院」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

中枢院の関連キーワード世宗実録地理志佐々木 志賀二山県 伊三郎関屋 貞三郎慶尚道地理志朝鮮人名辞書宋秉しゅん日韓議定書朝鮮総督府小田省吾崔南善金允植李完用朴泳孝徐載弼崔麟軍制李芸

今日のキーワード

偽計業務妨害罪

虚偽の風説を流布し,または偽計を用いて人の業務を妨害する罪 (刑法 233) 。流布とは,犯人自身が公然と文書,口頭で伝達するほか,口伝えに噂として流す行為も含む。偽計とは人を欺罔,誘惑し,あるいは人...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android