門司から鹿児島まで345km,門司から宮崎まで358kmの九州の南北幹線高速道路で,門司~えびの間は重複区間である。九州自動車道および宮崎自動車道ともいう。1995年に全線が開通し,これによって青森から鹿児島までの2150kmの列島の背骨が完成した。6車線区間は太宰府~久留米。九州横断自動車道(大分自動車道,長崎自動車道)と交差する鳥栖ジャンクションは日本最初の完全クローバーリーフ型である。とくに交通の多い門司~熊本間では,その過半の区間が4万台/日を超える平均断面交通量を示している。この道路は関門橋を介して中国縦貫自動車道(中国自動車道)と連結することにより九州を本州に結びつけ,また北九州,福岡,熊本,久留米,宮崎,鹿児島等の主要都市を緊密に結ぶ。沿線には半導体等を含む高度な内陸型工業の展開が見られ,畜産,野菜,果物なども市場を広げ,また福岡,熊本,鳥栖などで流通基地作りが進んでいる。中・長距離高速バスもよく利用され,一大観光ルートともなっている。総通行台数は1日平均19万台弱,年間料金収入は約1000億円(1996年度)。
執筆者:武田 文夫
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九州を南北に縦貫し、北九州と南九州を結ぶ高速道路。管理は西日本高速道路。(1)起点の北九州市で、本州と九州をつなぐ関門自動車道と接続し、福岡市の南東方を経て、佐賀県鳥栖(とす)市で九州横断自動車道(長崎大分線)と接続、熊本市を経て熊本県嘉島(かしま)町で九州横断自動車道延岡(のべおか)線(未開通)と接続し、熊本県八代(やつしろ)市を経て、終点の鹿児島市に至る鹿児島線(九州自動車道)と、(2)宮崎県えびの市で鹿児島線と分岐し、終点の宮崎市に至る宮崎線(宮崎自動車道)の2路線がある。1995年(平成7)に全線開通した。鹿児島線が345キロメートル、宮崎線が83キロメートルで、福岡県太宰府(だざいふ)市―同久留米(くるめ)市間は6車線、その他は4車線である。この道路は、地形的に隔てられていた北九州と南九州との交流を拡大し、市場の拡大、諸産業の振興、観光開発などに大きな役割を果たしている。
[下保 修]
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