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精神発達 せいしんはったつmental development

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

精神発達
せいしんはったつ
mental development

個体の成長過程によって生じる系列的な心的機能の変化のこと。特に身体的な構造や機能の成長と区別しようとするときに用いられる概念。ただし,個体成育の初期には,この両者を分離して扱うことは必ずしも適切ではない。一般に精神発達の過程は身体的成長に比して量的な記述がより困難であるが,弁別の精密さ,記憶量,語彙数,数操作など種々の精神的作業量の増大や変化をとらえ個体の精神発達の程度を測定しうる。各種の知能検査はそのための道具となっている。ただしこの場合,精神発達を,累積的な各能力の増加としてとらえるよりも,より高度な段階へと移行を繰返していく過程としてとらえるほうが適切であることが多い。

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世界大百科事典 第2版の解説

せいしんはったつ【精神発達】

人間の精神の機能や構造が,その個体発生において分化し統合していく前進的過程をさして用いられる心理学の用語。精神発達とほぼ同義で〈発達〉の語を用いることが多い。精神発達を研究対象とする心理学の専門分野として発達心理学がある。
[精神発達の規定要因]
 精神発達を主に規定するのは遺伝か環境か(あるいは成熟か学習か)という問題をめぐって,古来さまざまな研究と議論が行われてきた。研究のおもな方法としては,人間的・文化的環境から隔離されて育ったとみられる野生児の研究,知能などの優秀者または劣等者を多数うみだした家系を調査する家系法,一卵性双生児二卵性双生児や兄弟と比較する双生児法,親子間の知能やパーソナリティの類似度を比較する方法などが用いられた。

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世界大百科事典内の精神発達の言及

【発達】より

…一般に生物,事物,事象が低い段階から高い完全な段階へと向かうことをいい,筋肉の発達,産業の発達などのように使われる。心理学では〈精神発達〉とほぼ同義で,人間の精神の機能や構造がその個体発生において分化し統合してより高い完全な形態に近づいていく過程をさして用いられる。この過程は身体とくに大脳をはじめとする神経系の成熟,ホルモン分泌の変化などと密接な関連をもっているので,身体発達をも含んで〈発達〉の語が用いられることも少なくない。…

※「精神発達」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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