精選版 日本国語大辞典 「五常」の意味・読み・例文・類語
ご‐じょう ‥ジャウ【五常】
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五行(ごこう)ともいい、儒教において恒常不変の道とされる、仁義礼智(ち)信の五つの徳。別に五倫・五教などをさすことがあるが、前漢の董仲舒(とうちゅうじょ)が王者の修めるべき「五常の道」としてこの五徳を唱えてから、五倫とともに儒教倫理説を代表するものとなった。これより先、孔子(こうし)(孔丘)は、諸徳を包摂する最高の徳として仁を説き、孟子(もうし)(孟軻(もうか))は仁義を強調し、さらに礼智をあわせた四徳四端を唱えて性善説を展開したが、董仲舒は五行(ごぎょう)思想に基づいてこれに信を加えたのである。なお、中国仏教では、五戒をこれに配して五常ともよび、不殺生戒は仁、不偸盗(ふちゅうとう)戒は義、不邪婬(ふじゃいん)戒は礼、不飲酒戒は智、不妄語(ふもうご)戒は信とし、これを実行することが大孝であると説いている。
[廣常人世]
『赤塚忠他編『中国文化叢書2 思想概論』(1968・大修館書店)』▽『宇野精一著『儒教思想』(1984・講談社学術文庫)』
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…ことがらの妥当性をいう。儒教では五常(仁義礼智信)のひとつとして重視され,しばしば〈仁義〉〈礼義〉と熟して使われるが,対他的,社会的行為がある一定の準則にかなっていることをいう。《礼記(らいき)》礼運篇では人の義として,父の慈,子の孝,兄の良,弟の弟(てい)(目上の者に対する従順さ),夫の義,婦の聴(聴き従う),長の恵,幼の順,君の仁,臣の忠の十義を列挙する。…
… 農民が領主農民関係をいかに考えていたかを確かめることは難しいが,農民の著作はその一端を示す。みずから耕作したものでなければ著せない具体性をもった農書《百姓伝記》(1680年ごろの著作と推定される)は,農業そのものの記述に先立つ第2巻を〈五常之巻〉と名づけている。そこでは仁義礼智信の五常道を一つでも欠くものは人にあらずとした後,その一つ一つの道を説明するが,そのなかで農民にとっての仁義智信は領主・役人に対して私心なく敬い,御役儀(年貢,諸役)をつとめることであると,各項で繰り返し述べている。…
…なお基本的な五つの道徳が五行とよばれることもある。その場合,仁・義・礼・智・信の五常があてられるのが普通であるが,1973年に馬王堆から発見された帛書(はくしよ)のひとつ,《帛書五行篇》では仁・義・礼・智・聖が五行とよばれている。陰陽五行説【吉川 忠夫】。…
…ルネサンス期には徳(ラテン語virtus,英語virtue)は男らしい精神的・身体的有能性を特に意味した(ギリシア語のアレテも軍神を意味するアレスArēsと同根語である)。中国では,智仁勇の三徳,仁義礼智信の五常の徳,父子の親,君臣の義,夫婦の別,長幼の序,朋友の信の五倫の徳,日本では,神道の正直,儒教の誠,仏教の慈悲という三元徳が挙げられよう。道徳的生活の道しるべを設定する徳論は,倫理学の最初にではなくて最後に位置すべきものであるが,ニヒリズムが顕在化した現代では,倫理学も徳論までは到達しがたく,元徳も定まりがたい。…
※「五常」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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