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人格主義 じんかくしゅぎ personalism

翻訳|personalism

6件 の用語解説(人格主義の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

人格主義
じんかくしゅぎ
personalism

人格を原理とする立場。具体的人間存在を重視し,人間を単に考えるものとしてではなく,行為し,価値判断を下し,一定の態度をもって社会的生を営む絶対的人格と考える。その意味では F.ニーチェ以後の思想,特に実存主義人格主義であるともいえるが,古代からの思想 (ギリシア形而上学およびキリスト教神学など) に人格主義的思索を跡づけることも可能である。

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デジタル大辞泉の解説

じんかく‐しゅぎ【人格主義】

人格に絶対的価値をおく哲学・倫理学の立場。自律的人格に比類のない尊厳を認めるカント道徳哲学など。

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百科事典マイペディアの解説

人格主義【じんかくしゅぎ】

英語personalismなどの訳。一般に,人格(persona)に最高の価値を置く哲学・思想上の立場をいうが,狭義には,19,20世紀における精神運動としてのそれをさす。

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世界大百科事典 第2版の解説

じんかくしゅぎ【人格主義 personalism】

19,20世紀のヨーロッパおよびアメリカで興った,人格の優越性ないし絶対的価値を擁護する精神運動。人格(ペルソナ)的存在がすべての存在するもののなかで最高の存在様式であるという思想は,神をペルソナ的存在と解するキリスト教神学の歴史のなかで形成されたものであり,たとえばトマス・アクイナスは〈人格は全自然のなかでもっとも完全なもの〉を表す,と言明した。しかし,〈人格〉概念を中心に置く広範囲な精神運動が興ったのは19世紀以降のことである。

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大辞林 第三版の解説

じんかくしゅぎ【人格主義】

人格を実在や価値の最高原理とする考え。宗教では、「人格は全自然のなかでもっとも完全なもの」と述べたトマス=アクィナスの言葉にその萌芽的要素が見られ、哲学では自律的人格に絶対的尊厳を認めるカント倫理学などが顕著な例。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

人格主義
じんかくしゅぎ
personalism英語
Personalismusドイツ語
personalismeフランス語

世界観・価値観の中心に人格概念を据える思想をいう。このような人格主義的思想は古くからあるが、人格主義はことばとしてはシュライエルマハーに始まり、体系的主題化の試みは、20世紀初頭、フランスルヌービエによって悪の問題解決のための実践哲学としてなされた。同時期にドイツシュテルンによって個体的差異の心理学の基礎的補完物として、アメリカでバウンらによって人格神と諸人格の社会のみを実在者とする思想として、提唱された。その後、アメリカでは実存主義と言語分析との興隆まで連続的発展をみ、ついで新勢力の成果を取り込んで生き延びようとした。またフランスでは改めてカトリシズムを背景に、だが柔軟に、ムーニエの『エスプリ』誌に拠(よ)る運動のなかで、諸国の思想家とも連携しつつ、実存主義的流れ(ベルジャーエフ、ランズバーグ、リクール、ネドンセルら)、マルキシズム的流れ、カンティスムと合流した伝統的唯心論的流れ(ラシエーズ・レイ、ナベール、ル・センヌ、マディニエ、ラクロワら)を、人格概念の擁護と社会参加の要請とにおいて糾合する一大思潮となった。人格主義は独自な個性を認めぬ国家主義、孤立し他者に開かれぬ個人主義、人間の生の諸条件を直視せぬ精神主義を敵視する。[松永澄夫]

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世界大百科事典内の人格主義の言及

【シラー】より

…したがってそれらは相対的で,絶えざる生成の過程にあり,決して人間から独立に存在する絶対的なもの,不変のものではないと説く。彼はそれを〈人本主義〉〈人格主義〉〈プラグマティズム〉とも称している。それはW.ジェームズのプラグマティズムに最も近い思想で,イギリスにおけるプラグマティズムを代表するものである。…

【ムーニエ】より

…フランスの哲学者,人格主義の創唱者。ベルグソンやペギーの影響のもとに1932年10月,機関誌《エスプリ》を創刊,以来人格主義哲学を現代フランスの社会,政治,文化的諸問題に適用する。…

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