三権分立(読み)さんけんぶんりつ

  • seperation of powers

知恵蔵の解説

日本の政治枠組みは、国会(立法府)、内閣(行政府)、最高裁(司法府)の三権が互いにチェックし合う三権分立体制である。国会は法案審査や国政調査を通して行政を監視し、議員裁判官弾劾裁判所をつくっている。内閣は衆院解散権を持ち、最高裁判所裁判官を任命する。最高裁は違憲立法審査権を持ち、行政にかかわる訴訟判決もする。

(星浩 朝日新聞記者 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 国家権力を立法・司法・行政の三種に分け、相互間の抑制と均衡によって、国民の政治的自由を確保しようとする近代民主政治の基本原理。ロック、モンテスキューらによって唱えられ、各国の近代憲法に大きな影響を与えた。特に、アメリカ合衆国憲法では厳格に実現された。権力分立。
※売文集(1912)巻頭の飾・一月廿二日の因縁〈平出修〉「モンテスキウが組立てた三権分立の論理は、政治の実際に入って今日の立憲制度を産出した」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

旺文社世界史事典 三訂版の解説

国家権力を立法・行政・司法の三権に分ける権力分立の思想
相互に権限牽制 (けんせい) し均衡させて(チェック−アンド−バランス),専制的権力の行使を制限し,民主主義制度を維持発展させようとする原理で,イギリスのロックが提唱し,フランスのモンテスキューが確立した。現代の世界の例では,厳格に三権分立を貫くアメリカ,立法権と司法権が結合した議院内閣制をとるイギリスのような型がある。

出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報

旺文社日本史事典 三訂版の解説

国家の統治権を,立法・行政・司法の三権に区分し,これら三つの権力作用をなるべく相互の独立した別の国家機関に置き,権力の集中を防ごうとする統治上の原則
イギリスの哲学者ロックが提唱し,18世紀,フランスの啓蒙家モンテスキューが確立。日本では形式的には明治初年の政体書で採用されたが,行政権に重点が置かれ,大日本帝国憲法も三権分立を認めたが,天皇の大権が中心であった。これに対し,現在の日本国憲法では国民主権のもとに,三権分立主義が一歩前進したが,アメリカ式の厳格な三権分立とイギリス式のゆるやかな三権分立が混在しているといわれている。

出典 旺文社日本史事典 三訂版旺文社日本史事典 三訂版について 情報

世界大百科事典内の三権分立の言及

【権力分立】より

…国権作用を複数の機関に分けて担当させ,それら諸機関を相互に独立のものとすることによって,お互いの均衡・抑制を確保しようとする制度,または,そのような思想をいう。立法・行政(執行)・司法(裁判)の3作用を三つの部門に分担させることが,今日通例となっており,そのような意味で,権力分立は,三権分立ともいわれる。〈権利の保障が確保されず,権力の分立が定められていない社会は,憲法を有しない〉(1789年フランス人権宣言16条)といわれるように,権力分立は,権力の濫用を防ぎ権利保障を確保するものとして,近代的・立憲的意味の憲法の不可欠な内容をなすものとされてきている。…

※「三権分立」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

ノーブレスオブリージュ

《「ノブレスオブリージュ」とも》身分の高い者はそれに応じて果たさねばならぬ社会的責任と義務があるという、欧米社会における基本的な道徳観。もとはフランスのことわざで「貴族たるもの、身分にふさわしい振る舞...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

三権分立の関連情報