コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

人間喜劇 にんげんきげきLa Comédie Humaine

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

人間喜劇
にんげんきげき
La Comédie Humaine

フランスの作家オノレ・ド・バルザックのほとんどすべての小説を包含する連作の総合的題名。 91編から成る。ダンテの『神曲』 Divina Commediaをふまえて名づけたもの。作者はここにおいて,風俗,政治,経済など社会の諸相を描き,人間と社会の総合的研究を目指した。「風俗研究」「哲学研究」「分析的研究」の3つの系列に分類されるが,いずれも強烈な個性をもった人物たちが現れ,社会のさまざまな姿が浮彫りにされている。『ふくろう党』 (1829) 以下,おもな作品は『ウジェニー・グランデ』 (33) ,『絶対の探求』 (34) ,『ゴリオ爺さん』 (35) ,『谷間の百合』 (36) ,『幻滅』 (43) ,『従妹ベット』 (47) ,『従兄ポンス』 (48) など。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

デジタル大辞泉の解説

にんげんきげき【人間喜劇】

原題、〈フランスLa Comédie humaineバルザックが自作の小説九十数編に付けた総題。風俗的研究・哲学的研究・分析的研究の3部に大別。大革命直後から二月革命直前までのフランスの完全な社会史を企図したもの。ダンテの「神曲」(原題「神聖喜劇」)に対してつけられた題。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

百科事典マイペディアの解説

人間喜劇【にんげんきげき】

バルザックの一群の小説の総題。19世紀フランスの社会史となるようにとの意図のもとで書かれた長短91編からなる。1833年に計画されたが,それ以前の作品を含み,1845年の途中計画では143編になる予定だった。
→関連項目ルーゴン・マッカール

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典 第2版の解説

にんげんきげき【人間喜劇 La comédie humaine】

フランスの小説家バルザックの作品で,彼が自分の小説に与えた総称。《風俗研究》《哲学研究》《分析研究》の3部よりなる。このうち《風俗研究》が最も多数の作品を含み,《私生活情景》《地方生活情景》《パリ生活情景》《政治生活情景》《軍隊生活情景》《田園生活情景》の六つの〈情景〉からなる。《人間喜劇》が,構造化された体系として考えられていたことは明らかであるが,この体系は初めからあったものではなく執筆の過程で徐々に形成された。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

にんげんきげき【人間喜劇】

バルザックが自作の長短編小説全九一編につけた総題。人物再登場の手法を駆使し、作品相互に立体的関係を作り出し、一九世紀前半のフランス社会とそこに生きる人間たちの全体像を描き上げようとした。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

世界大百科事典内の人間喜劇の言及

【バルザック】より

…《ふくろう党》は,ブルターニュ地方の反革命的反乱を扱っており,歴史小説の手法を近い過去に適用したものといえる。次いで《ウージェニー・グランデ》(1833),《ゴリオ爺さん》(1835),《谷間のゆり》(1836),《幻滅》(1843),《従妹ベット》(1846),《従兄ポンス》(1847)などの作品を次々に発表し,42年から48年にかけて《人間喜劇》16巻,補巻1を刊行した。これは,初期習作,劇作,雑文,《風流滑稽談》などを除き,《ふくろう党》以後のすべての小説を,一種の全集としてまとめたものである。…

※「人間喜劇」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

人間喜劇の関連キーワードスティーヴン・B. リーコッククロード モーリヤックルーゴンマッカール叢書ルーゴン=マカール叢書カンタベリー物語フランス文学石橋亜希子デカメロンブニュエルビュクナーリーコックサローヤンサロイヤン夏目漱石パンジェ荻野友里ビドック寺田 透こわれ甕寺田透

今日のキーワード

偽計業務妨害罪

虚偽の風説を流布し,または偽計を用いて人の業務を妨害する罪 (刑法 233) 。流布とは,犯人自身が公然と文書,口頭で伝達するほか,口伝えに噂として流す行為も含む。偽計とは人を欺罔,誘惑し,あるいは人...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

人間喜劇の関連情報