中国、明(みん)末の1632~44年の間に、「三言二拍」から40編を選び、抱甕(ほうおう)老人(伝未詳)が刊行した話本の選集。以後中国では「三言二拍」を押しのけて広く読まれ、続書も輩出した。人々の哀歓を巧みに描いた傑作ぞろいで、短編小説集としても十分読むに堪え、早くから西欧各国へ翻訳紹介がなされた。日本へは『小説三言』のなかへその一部が訓点つきで翻刻されたのをはじめとして、西田維則(これのり)『通俗赤縄奇縁』(1761)、淡斎主人『通俗古今奇観』(1814)などとして翻訳される一方、「三言二拍」とともに翻案され、江戸の読本(よみほん)に大きな影響を及ぼした。代表作に都賀庭鐘(つがていしょう)の『英草紙(はなぶさそうし)』『繁野話(しげしげやわ)』、上田秋成(あきなり)の『雨月物語』などがあげられる。
[大塚秀高]
『千田九一・駒田信二・立間祥介訳『今古奇観』全5冊(平凡社・東洋文庫)』
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