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仏所 ぶっしょ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

仏所
ぶっしょ

仏像を造る場所または組織のこと。奈良時代に機構が整備され,仏像の制作を行う官営の組織を造仏所と称し,事務的な仕事は造仏師が行なった。この造仏所の機構は平安時代に廃止され,代って私的な仏所が開設された。公家,貴族の保護を受け,造寺造仏の仕事に従事して大きな組織を形成したのが定朝 (じょうちょう) に代表される仏師たちである。やがて師弟の間に分派が生じ,定朝の子覚助が七条仏所 (慶派) ,定朝の弟子長勢三条仏所 (円派) ,覚助の弟子院助七条大宮仏所 (院派) を開設するなど各系統に分れた。京都に所在した仏所のほかに鎌倉時代末期から室町時代にかけては奈良,鎌倉などでも仏所が開かれ,運慶の流れをくむ仏師たちが活躍した。

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デジタル大辞泉の解説

ぶっ‐しょ【仏所】

仏像を安置する所。
仏のいる所。浄土。
仏像やその付属物を製作する工房。奈良時代には官営の組織で造仏所とよばれたが、平安中期以降、大仏師の工房、およびそれに所属する仏師の集団とその系統をもさすようになった。

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百科事典マイペディアの解説

仏所【ぶっしょ】

仏像を造る作業をする場所。寺院の境内等に臨時に設置する場合と,円派の三条仏所,慶派の七条仏所等のように仏師の居所におく場合とある。歴史的には前者を造仏所と呼ぶ。
→関連項目定朝造仏所仏師

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世界大百科事典 第2版の解説

ぶっしょ【仏所】

仏像を製作する造仏所の略であるが,単に仏所といった場合には,奈良時代における官営の造仏所(東大寺造仏所)や,平安時代初期のような大寺院がそれぞれ仏師をかかえていたものとは異なり,平安中期ごろから,仏師の棟梁(とうりよう)である大仏師の家や工房をさし,やがてその大仏師の指揮下にある仏師の集団とその系統をも意味するようになった。日本の職業的仏師の最初といわれる定朝やその子,また弟子が,各自こうした仏所をつくっている。

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大辞林 第三版の解説

ぶっしょ【仏所】

仏のいる所。極楽浄土。 「一僧一宿の功力に引かれ、急ぎ-に送らんと/謡曲・鵜飼」
仏像を安置する場所・部屋。 「 -につくりなどして、一向庁務をとどめて後世のことを営むなり/著聞 12
造仏所の略称。平安中期ごろから仏師の統率者である大仏師の工房をさすようになり、同時にその配下にある仏師の集団をも意味するようになった。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

仏所
ぶっしょ

仏像を制作する組織。造仏所の略称で、単に仏所といった場合、奈良時代の官営の造仏所や、平安時代初期に大寺院がそれぞれ仏師を抱えていたものとは意を異にする。平安中期以降は仏師の棟梁(とうりょう)である大(だい)仏師の家や工房を仏所といい、同時にその大仏師の指揮下にある仏師の集団とその系統をも意味するようになった。日本の職業的仏師の最初といわれる定朝(じょうちょう)やその子や弟子が、各自こうした仏所をつくっている。定朝の子覚助(かくじょ)に始まり、鎌倉時代に運慶(うんけい)・快慶(かいけい)をはじめ多くの名工を生んだ七条仏所(慶派(けいは))、弟子の長勢から出た三条仏所(円派(えんぱ))、覚助の子院助に発する七条大宮仏所(院派(いんぱ))などがあり、いずれも仏所の所在地に由来した命名である。こうした呼称は鎌倉時代後半以降で、当初はそれぞれの大仏師の名を冠してよんだものとみられる。鎌倉時代なかば以後になると、これらの仏所から分かれた仏所が乱立の状態を呈し、室町時代には、仏師は僧籍をもつというそれまでの伝統は破られて、完全な俗人の仏所までがつくられるようになった。[佐藤昭夫]

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