仕立てる(読み)シタテル

デジタル大辞泉 「仕立てる」の意味・読み・例文・類語

し‐た・てる【仕立てる】

[動タ下一][文]した・つ[タ下二]
1 布地を裁って衣服に縫い上げる。「ドレスを―・てる」
2 教え込んで一人前にする。仕込む。養成する。「一人前の職人に―・てる」
3 そうでないものを、それらしく作り上げる。「悪人に―・てる」
4 ある出来事を、芝居などの作品に作り上げる。「殺人事件をドラマに―・てる」
5 ある目的・用途のために特別に乗り物などを用意する。「臨時列車を―・てる」「釣り舟を―・てる」
6 目的に合った状態に作り上げる。飾りたてる。
「車きよげに―・てて見にゆく」〈枕・三〉
7 病気を治す。
「危なき病人を十のもの七つばかりも―・て」〈浮・永代蔵・六〉
[類語]作る・拵える・築く・形作る・作り出す・作り上げる・仕立て上げる・誂える

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精選版 日本国語大辞典 「仕立てる」の意味・読み・例文・類語

し‐た・てる【仕立・為立】

  1. 〘 他動詞 タ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]した・つ 〘 他動詞 タ行下二段活用 〙 ( 「し」はサ変動詞「する」の連用形 )
  2. ① 目的に合った、望ましい状態につくりあげる。仕あげる。
    1. [初出の実例]「御帳、御屏風など、あたりあたりしたてさせ給ふ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若紫)
    2. 「かかる句は全体おとなしく仕立るもの也」(出典:俳諧・去来抄(1702‐04)先師評)
  3. ② 特に、衣服をつくりあげる。
    1. [初出の実例]「正月(むつき)の御装束など〈略〉いときよらにしたて給へるを」(出典:源氏物語(1001‐14頃)乙女)
  4. ③ 美しくこしらえる。飾りたてる。
    1. [初出の実例]「里人は、車きよげにしたてて見に行く」(出典:枕草子(10C終)三)
  5. ④ あることをやりとげる。なしとげる。しでかす。
    1. [初出の実例]「なんでまれ一事したてて立身する事もなうて、一身のすぎわいもない様な者は人ではないぞ」(出典:史記抄(1477)一九)
  6. ⑤ 事件や話を、芝居などの作品に作り上げる。
    1. [初出の実例]「夜具の中で例の事件を色々と句に仕立てる」(出典:草枕(1906)〈夏目漱石〉三)
  7. ⑥ ある役柄に扮装(ふんそう)させる。また一般に、姿や身振りなどをある人物らしく見えるようにする。
    1. [初出の実例]「いもうとひめ君はみやこへつき給へば、ひたちのくにのかみの大じんの御子にしたてまいらせて、にょうごにまいらせたまふ」(出典:御伽草子・文正草子(室町時代物語集所収)(室町末))
  8. ⑦ 事実でない物事をいかにも事実らしいようにつくりあげる。「悪人に仕立てる」
  9. ⑧ 教えこんで一人前のものにする。養成する。しこむ。
    1. [初出の実例]「このほど家まづしくしておもふほどにしたてず」(出典:宇津保物語(970‐999頃)俊蔭)
  10. ⑨ 治療する。または、病気を回復させる。
    1. [初出の実例]「これほどにしたてたるに、いらざる辛労したとて、以ての外腹を立つる」(出典:咄本・多和文庫本昨日は今日の物語(1614‐24頃))
  11. ⑩ ととのえる。用意する。支度する。
    1. [初出の実例]「われにつきたる物をしまずするけんどんのかみまつらんといへば物おしむ心うしなはんと思ひてしたつ」(出典:古本説話集(1130頃か)五六)
    2. 「ねぶか汁 みそをこくしてだしくはへ、一塩の鯛を入よし。すましにも仕たて候」(出典:料理物語(1643)九)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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