仕立て上げる(読み)シタテアゲル

デジタル大辞泉 「仕立て上げる」の意味・読み・例文・類語

したて‐あ・げる【仕立て上げる】

[動ガ下一][文]したてあ・ぐ[ガ下二]
作り上げる。「―・げたばかりの着物
教え込んで一人前にする。育て上げる。「一人前の板前に―・げる」
本来そうでないものをそれらしく作り上げる。でっちあげる。「にせものを本物に―・げる」「架空の事件を―・げる」
[類語]築く作る拵える仕立てる形作る作り出す作り上げる誂える果たす遂げる全うする成し遂げる遣り遂げるし遂げるしおおせる遣り通す遣り抜く遣ってのける仕上げる練り上げる物にする叶える成す完遂する

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「仕立て上げる」の意味・読み・例文・類語

したて‐あ・げる【仕立上】

  1. 〘 他動詞 ガ下一段活用 〙
    [ 文語形 ]したてあ・ぐ 〘 他動詞 ガ下二段活用 〙
  2. 整った形のものにする。つくり上げる。
    1. [初出の実例]「之を句なり詩なりに仕立上(シタテアゲ)る順序過程が又嬉しい」(出典:思ひ出す事など(1910‐11)〈夏目漱石〉五)
  3. 人を教育して、意図的にある性格職業の人間にする。育て上げる。
    1. [初出の実例]「よい者に仕立揚たいと」(出典:平洲先生諸民江教諭書取(1783))
    2. 「一切の業務を、工藤といって、小僧から仕立(シタテ)あげられた今の総支配人に任せ」(出典:大道無門(1926)〈里見弴反射)
  4. 事実ではないことを実際あったことのようにつくりあげる。でっちあげる。
    1. [初出の実例]「その女の生徒は谷底で死んだといふゑらあい男を、自分の心の中で情人に仕立てあげてしまって」(出典:星座(1922)〈有島武郎〉)

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